1人の脚本家が書くべきだった…「無痛」最終回 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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このドラマ、以前も書きましたが、当初は2人の脚本家が交代で書くのかと思っていました。

大久保ともみ…#1 #3  香坂隆史…#2 #4 #5 と来たからです。






ところが6話以降 #6…丑尾健太郎 #7…小川智子 #8…香坂隆史 #9…丑尾健太郎と毎回、脚本家が変わり…最終回は?







フジテレビ 水曜22時

「無痛~診える眼~」 最終回


主演…西島秀俊

脚本…小川智子

演出…佐藤祐市





結局、後半5話はすべて毎回脚本家が変わったというわけです。

1話完結のドラマならそれも分かりますが、連続ドラマでそれをやったらドラマの中身自体が深まらないのも仕方のないことです。






書く人によって登場人物たちへのアプローチはやはり違ってきますからね。

いくら揃えようとしても、その台詞のニュアンスなどにはバラつきが出るのはやむをえないことです。







そもそもこれだけ入り組んだ内容であれば、せめて全体のシリーズ構成を誰か1人が立てて、それにそって他の人が書いていくべきで、それが行なわれたとも思えません。






前半は良かったのに後半はどうも内容的に不満な点が見受けられたり。いきあたりばったりな感じがしたのは、そのためなのだと思わずにはいられません。







なので、最終回も依然として銃をやたらと撃ちたがる早瀬(伊藤淳史)は、邪魔者にしか見えなかったし、

イバラ(中村蒼)で白神(伊藤英明)が何をしたかったのかも、舌足らずのまま終わってしまいました。






一家殺人は弟の失恋への仕返しって…そんな後出しじゃんけん的なことを今さら言われても、なんだそりゃ…で。






無痛治療のためにイバラをどうしたかったのか?石川一家を殺すための道具でしかなかったのか?

もやもやしたものが残りました。






1人の脚本家が原作を自分なりに再構築して全体を俯瞰で見ながら、一人ひとりのキャラを深めて書いていけば傑作になったでしょうに…。







キャスト陣の演技も、ベテランたちの演出も悪くなかっただけに残念な作品に終わりました。







人にとって痛みとは?医療にとって痛みとは?を考えさせる深いドラマになるはずだったんですがね。






西島秀俊はいつもの西島秀俊でよくも悪くもありませんでしたが、伊藤英明は胡散臭いマッドサイエンティストぶりが良かったし、難しい役のイバラを存在感たっぷりに演じた中村蒼も光っていました。







今回の評価は…3