今日は秋ドラマの演技賞を順に発表していきます。
まずは、最優秀助演女優賞。
ノミネートしたのは以下の5人です。
1人めは…
菜々緒
「サイレーン~刑事×彼女×完全悪女~」
主役を食うというのは脇役として一概に良いこととは言えないかもしれませんが、このドラマは初回から最後まで菜々緒の演じる橘カラという役のためのドラマでした。
何度もリタイアを考えましたが、ついつい菜々緒の悪女っぷりを見たさに最後まで見てしまいました。
彼女には今後も魅力的な悪女をどんどん演じて欲しいと思います。
2人めは…
キムラ緑子
「偽装の夫婦」
キムラ緑子ならではの悪態芸と言いますか、憎まれ口ばかりきいて本心を見せようとしないヒロインの叔母さんを存在感たっぷりに演じていました。
第8話でついにヒロインと真っ向から言い合いになった末に、実はいかに姪のことを思っていたかが明かされる回は、このドラマで最も見ごたえのある回でした。
3人めは…
浅田美代子
「無痛~診える眼~」
あれ?浅田美代子っていつの間にこんなにいい女優になったんだろう?とちょっと驚きました。
妻を失った主人公を、義理の姉としてサポートする…その気遣いの細やかさをきちんと演じていました。
とかくエグく殺伐となりがちなドラマの中で、ほっとできる存在であり続けたのは、この人の個性ならではだったと思います。年輪を積んだからこそなんでしょうね。
4人めは…
八千草薫
「おかしの家」
こちらは両親を失った孫と、お客さんの来ない駄菓子屋を細々と守り続けているおばあさんの役でした。
ギスギスした今のご時世の中で、時代から取り残されたようなファンタジックな空間の住人たりえたのは、ちょっと浮世離れした雰囲気を身にまとっているこの人ならではでした。
すべてを優しく包み込むようなこの人の声が私めは「前略おふくろ様」の頃(←古い話で恐縮)から大好きでして、今回もいろんな人物の話を聞いてあげるシーンが実に良かったです。
孫に迷惑をかけるのを良しとせず、老人ホームへ入ってしまうシーンの毅然たる姿にも胸をしめつけられました。
5人めは…
吉田羊
「コウノドリ」
「HERO」で大ブレイクしたこの人は似たようなキャリアウーマンの役がとかく多かったのですが、今回はインテリ的ではないベテラン助産師の役。
医師たちを仕事面でも精神面でもサポートする姿は、培われた経験の重みを感じさせるもので、この人の実力の豊かさを証明しました。
以上5人の中で最優秀助演女優賞に選んだのは…
八千草薫
「おかしの家」
菜々緒にするか悩んだ末に、ここは大先輩に敬意を表して、菜々緒には次の機会を待ってもらい、八千草薫を選ぶことにしました。
これからもお元気な姿を見せて欲しいという願いもこめて選ばせてもらいました。