主役の二人はもちろん、まわりの脇役たちも背景が分かってきて、それぞれの思いがからみあって作品の厚みが増してきました。
フジテレビ 月曜21時
「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」第3話
主演…有村架純、高良健吾
脚本…坂元裕二
演出…石井祐介
主人公二人のピュアさは、ホントすごいですね。
今どきこんな若者っているのかな?と思わずにはいられないほど…。
道端に咲いていた小さな花をお互い相手に見せようと偶然写メに撮っていて、それを見せ合うシーンなんて…
ま~なんてピュアな人たちなんだと…。
これは私めとあまり年齢の変わらない脚本の坂元裕二が、
こんな男女がいてもいいんじゃないかという願望まじりで書いているキャラクターなんだろうなと思います。
そして、有村も高良もそんな二人をウソくさくなくナチュラルに演じているのは、エライな~と感心しながら見ているのです。
音(有村架純)がトラックのドアを開けて練にキスするシーンは、音の片想いの切なさが伝わるいいシーンでしたね。
今回は主人公2人を取り巻く他の男女も、その裏側が見えてきたりして、複雑さが増し、より興味が高まりました。
特に練(高良健吾)のカノジョ的存在の木穂子(高畑充希)のこれまで見せていた姿とは違う会社での扱いは切ないものがありましたね。
練の前では違う自分でいたいという想い、練への長いメールは、まさに坂元裕二調の言葉のオンパレードで、心にしみました。
彼に別れを切り出したらボコボコにされてしまい、これではなおのこと練は木穂子を放っとけなくなりますね。
練への想いがどんどん片想いになりつつある音のそばには、介護施設のオーナー(小日向文世)の息子朝陽(西島隆弘)の存在が…。
ただのボンボンかと思いきや、朝陽は愛人との息子で、正妻との息子の兄(福士誠治)がいるため、父親からの扱いは悪く、
音らと同じように介護の仕事をすることに…。お年寄りのことを思いやる優しさのある朝陽にひかれていくんでしょう。
キャラクターに複雑さが増して、高畑充希も西島隆弘も実力を発揮する幅が出てきて
楽しみになってきました。
更に、小夏(森川葵)は晴太(坂口健太郎)に紹介され、お金欲しさに危険なバイトに手を出し、こちらは怪しい雲行きに…
どうもトラブルに巻き込まれそうですね。
青春群像劇として深まりを見せてきて、尻上がりに良くなっていきそうです。
今回の評価は…