氏政最期の汁かけ飯…「真田丸」第24話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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主人公の真田信繁(堺雅人)自体、最後は戦いに敗れ死んでいくわけですが、このドラマで脚本の三谷幸喜は敗者の美学にこだわって描いているように思います。






その良い例が序盤での武田勝頼(平岳大)の描き方。
栄華を誇った武田家の末路が印象的でした。






それと同じように今回は五代にわたり関東を領した北条家の末路が描かれました。






NHK  日曜20時
「真田丸」第24話

主演…堺雅人
脚本…三谷幸喜
演出…木村隆文




秀吉(小日向文世)率いる大軍に包囲された小田原城。





頑なに降伏を拒む氏政(高嶋政伸)を説得するため信繁は城内に潜りこみます。






危ないところを今は北条の家臣になっている松(木村佳乃)の元夫小山田(高木渉)に救われるのですが、






松が生きていることを伝えようとして伝えられない…という軽い笑いのジャブがあったのちに、






氏政への説得、家康(内野聖陽)や景勝(遠藤憲一 )らの氏政の命を救おうという動き、
などが描かれました。





これまで見たどの大河より丁寧に描いていました。
高嶋政伸が気迫の演技で、秀吉の傘下に入り、家名存続のため生き延びることをよしとしない氏政の意地を印象深く演じていました。






伝えられる有名な逸話で、氏政は若い頃に汁かけ飯で汁をチビチビとかけていて、それを見た父で名将だった氏康が、息子の器の小ささを嘆いたというのがあり、






このドラマでも歳を取ってもその食べ方を続けている氏政が描かれていました。





…で、今回は切腹が決まり最期に汁かけ飯を食べるシーンがあり、いつものようにかけようとして、思い直し汁を豪快にかけて食べるのでした。





父ほどの器がないのに大企業を継がされた経営者の悲哀が胸に迫りました。






対照的に家を守るためプライドを捨て秀吉のご機嫌をとる伊達政宗(長谷川朝晴)の姿も描かれました。






政宗が自分がもっと早く生まれていたら…、もっと京の近くで生まれていたら…と嘆くところも印象的でした。





乱世の武将たちの心理に三谷幸喜なりのアプローチがあって毎回楽しめます。





今回の評価は…4