利休の死への新解釈…「真田丸」第25話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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書きそびれていましたので、遅まきながら書きます。







NHK 日曜20時

「真田丸」 第25話(6/26放送)


主演…堺雅人

脚本…三谷幸喜

演出…渡辺哲也





今回は秀吉(小日向文世)のようやく出来た息子鶴松の死、信任あつく発言力の強かった千利休(桂文枝)の死、兄の秀吉を支えてきた弟・秀長(千葉哲也)の死と、豊臣家の隆盛に影をさす3人の死が描かれました。






中でも興味深かったのは歴史のミステリーの1つである利休の死に関する三谷なりの解釈でした。







まず利休は堺の商人という顔もあったので、北条家にも鉄砲玉などに使える鉛を売っていたという武器商人の一面。






それを慌てて利休は回収しましたが、城に潜入した信繁(堺雅人)には見つかってしまっていて、信繁はそれを三成(山本耕史)や大谷刑部(片岡愛之助)にご報告。







利休の増長をこころよく思わない2人はそれを利休に詰め寄りますが、そんなことを秀吉が信じますかな…と開き直ります。







これまで茶道を極めた芸術至上主義みたいに描かれることの多かった利休の生臭い一面が、桂文枝がしたたかに演じることで、新鮮でした。








更に面白かったのは、最終的に利休が失脚し、切腹させられる理由になった大徳寺の山門に自らの木像を置かせたという問題で、







それを作らせたのは茶々(竹内結子)で、作ったら大きすぎたので利休に押し付けた…という新解釈。

悪気はないけど人を不幸にしてしまう茶々の恐ろしさがよく出ていました。







鶴松の死については、その茶々の哀しみの演技も、小日向の秀吉の哀しみの演技もいずれも見ごたえがありました。







重苦しい回でしたが、昌幸(草刈正雄)が献上した漢方薬をせっかく煎じたのに、その煎じた汁を捨ててしまう間抜けぶりを見せる小林隆演じる片桐且元が、ほっとさせてくれました。








今回の評価は…4