このドラマ、NHKの土曜22時という地味な枠でひっそりと放送されているのは、実に惜しい秀作です。
いろんな刑事ドラマを見てきた大人の視聴者の方にはオススメです。
NHKだから堅苦しいドラマなのでは?と敬遠されてるとしたら、残念でなりません。
NHK 土曜22時
「スニッファー 嗅覚捜査官」第2話
主演…阿部寛
脚本…林宏司
演出…堀切園健太郎
今クールの刑事ドラマは王道の人気シリーズ「相棒」や「科捜研の女」がある一方で、
「ラストコップ」や「IQ246」「キャリア」「コック警部の晩餐会」といった主人公の設定にひねりをきかせた作品が目白押しです。
この作品もその中の1本ではあるんですが、他のユニーク作品に比べて、キャスト、脚本、演出が三位一体で充実している秀作です。
今回は娘を事故で亡くした元自衛官のスナイパーの復讐を描いた回でした。
前回の犯人役が劇団ひとりだったのも意外性のあるキャスティングでしたが、今回は
トータス松本。
犯人の真意が分かった時、この意外性のあるキャスティングが見事にはまっていました。
主人公の突出した武器である嗅覚の、ストーリーの中での活かし方も巧みで、
今回は悲しみにも匂いがあるというセリフにはハッとさせられました。
エピソードの筋立て自体にはさほど新味は無くても、そこに主人公や、犯人と旧友の小向刑事(香川照之)を巧みにからませることで、
見ごたえのあるものにするところに、脚本・林宏司の熟練した筆運びのうまさと、
演出・堀切園健太郎の細やかなこだわりや工夫を感じました。
まだご覧でない方はぜひ試しに明日見てみて下さい。
今回の評価は…