このドラマはとにかく木村拓哉主演で視聴率的にコケるわけにはいかない…という大命題のもと作られたドラマなんですね。
なので、脚本家も演出家もキムタク以外の役者たちも、もっとこうしたいと思っても抑制せざるをえない部分があったかもしれません。
そんなモヤモヤした感じが初回から最終回まで、このドラマを重苦しいものにしていたように思います。
TBS 日曜21時
「A LIFE~愛しき人~」最終回(3/19)
主演…木村拓哉
脚本…橋部敦子
演出…平川雄一朗
深冬(竹内結子)の脳腫瘍の難手術を沖田(木村拓哉)が切るのか、壮大(浅野忠信)が切るのかって話で…
深冬は沖田に切って欲しいと言い出すし、院長(柄本明)も壮大がこの病院を売ろうとしていたことを、羽村(及川光博)や榊原(菜々緒)の裏切りで知り、出ていけ~と激怒。
壮大は実家に引きこもってしまい、沖田が手術することに…。
しかし、脳が腫れていて手術続行は断念、再チャレンジを余儀なくされます。
沖田はすさんでいる壮大を訪ね説得。結局壮大が再手術のメスを握り、沖田がアシストすることに…。
手術は無事成功。夫婦仲も戻り、壮大が院長に…。沖田はシアトルに戻る…という結末。
他の主要人物たちにもそれぞれのおさまりどころが用意され、手堅くまとめたな~という印象の最終回でした。
木村拓哉は最後までつつましく、周りを立てる演技。
この先の連ドラでもこうなるのか?次回作が気になりますね。
何度も記事に書いてきましたが、木村拓哉が良かったのは、実家での父親との会話でした。
本来のあるべき医師のありようを職人的に貫こうとする沖田と、地位と名誉を手にしてそこが狂っていった壮大との対立軸が、
もっと明確に各話打ち出されていたら良かったようにも思います。
がっちり固めた豪華キャストにも気をつかうあまり、それが薄まってしまうという皮肉なことになりました。
最終回の評価は…
全体的にはダラダラと深冬をいつになったら手術するのか?そのイライラが募る後半でした。