今回も初回とはまた違った面白さがありました。
今クール、他の作品とは一線を画す高みにこのドラマはありますね。
フジテレビ 火曜21時
「CRISIS 公安機動捜査隊特捜班」 第2話
主演…小栗旬
脚本…金城一紀
演出…鈴木浩介
国家を揺るがすスキャンダルになる事件をタレこもうとしたジャーナリストが殺され、その遺した言葉から特捜班は捜査を開始。
政財界の大物が買春する闇の風俗の存在があぶりだされて行く。
しかし、少女に暴力をふるったのは、新官房長官になった政界のホープ(石黒賢)で、
特捜班の捜査は鍛冶(長塚京三)によって闇に葬られることに。
捜査データを田丸(西島秀俊)に渡すシーンは、
鍛冶の怪物的なしたたかさ、老獪さと、田丸とストイックで生真面目なまっすぐさがよい対比となり、
田丸の組織ゆえに従わざるをえない無念が浮かび上がりました。
こういう役の西島秀俊は、実にいいですね。
高倉健チックです。「自分、不器用ですから……」って感じ。
一方、入院している少女を抹殺に来た官房長官の手下の刺客を、待ち伏せて捕らえた稲見。
もし、この少女にこれ以上手を出したら、お前を深い闇にひきずりこんでやるぞ…と脅す時の、ダークな迫力。
稲見は元自衛官のようですが、相当ダーティーな、恐らく人を平気で殺す任務をやっていたようで、
もうそっちの世界には戻りたくないんだ…という言葉に凄みがありました。
こういう陰性な凄みも演じられるところが小栗旬の強みで、「BORDER」の最終回を思い出しました。
稲見と田丸の対比がきいていて、このドラマ、ますますこの先が楽しみです。
今回の評価は…