原作の小説は前回までのところで終わってるわけです。
それは衝撃的なラストですよね、まさか深瀬(藤原竜也)自身が、広沢(小池徹平)を死に至らしめていたんですから。
読み終えていろんなことを考えさせられてしまうラストです。
しかし、この連ドラは当初から連ドラ独自のラストを用意していると言ってきたわけで、
どんな最終回にしたのか?興味津々ではありました。
ところが…
TBS 金曜22時
「リバース」 最終回
主演…藤原竜也
脚本…奥寺佐渡子
演出…塚原あゆ子
原作にはないという小笠原(武田鉄矢)の活躍で、別荘地の管理事務所にいた窃盗団の学生たちが、逃げる途中で広沢に会い、車を奪って、
その途中でスリップして事故を起こし、証拠にならないように車に火をつけ谷底に落としたってことが分かりました。
広沢はアレルギーの発作が起きていたのか、雪道を歩く途中で別に谷底に落ちたらしいってことだったようです。
何か、いろいろと無理くり作った話ぽかったですね。
道から落ちてそんなにうまく川原まで転がる?
木にひっかからない?
窃盗団が車を捨てたのも良く分からなかったし、血痕残るようなスリップだったのかもよく分からなかった…かなりな強引さを感じましたね。
広沢の死体が数ヶ月も見つからなかったのもおかしいし…。
それやらこれやら考えてしまったら、どうも蛇足なオチにしか思えませんでした。
結局、広沢がコーヒーを飲んだかどうかも分からないわけですし…
そこはモヤっとしたままでしたからね。
贖罪で、4人は広沢の両親をそれぞれの罪を詫びに行きましたが、母親(片平なぎさ)が怒るのも無理ないです。
あんたら、それで気がすむかもしれないが…ですよね。
なぜ死んだのかは結局闇の中ですし…
そんなことより生きていた時の息子の話を聞かせて…と言う父親(滋賀廣太郎)はまさに仏のようでしたが…
何かいい話に持っていこうという意図がありありのようにも思えました。
窪田正孝と杉咲花が出てきて、面食らいましたが、同じスタッフで作った湊かなえ原作の「Nのために」の成瀬と、「夜行観覧車」の娘のその後ってことだったんですね。
分からなかったし、とんだ楽屋おちです。
どうもあまり納得いかない最終回ではありました。
最終回の評価は…
ただ総括すると、キャストの演技はおおむね良かったです。
いつもは藤原竜也オーラを出してしまいがちな藤原竜也が地味でさえない深瀬をそれらしく演じていたし、
一番懸念された他の3人より若い玉森裕太も抑えた演技で若さを感じさせずに、バランスとれたところに持っていったし、
何を演じていても市原隼人ぽかった市原も、演技の成熟を感じたし、
あと、武田鉄矢が彼らにからんだことで、ぐっと引き締まったし、緊張感も与えていましたね。好助演でした。