山本耕史が意外とはまり役…「植木等とのぼせもん」第1、2話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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小松政夫が敬愛する師匠植木等との師弟関係をつづった原作の連ドラ化。
何を隠そう私めは幼い頃、小松政夫が大好きで、よくそのギャグを真似していただけに、ちょっと楽しみにしていた作品です。



NHK  土曜20時15分
「植木等とのぼせもん」第1、2話

主演…山本耕史、志尊淳
脚本…向井康介
演出…西谷真一




だいぶ昔、私めの担当するトーク番組のゲストが小松政夫さんで、そのサプライズゲストで植木等さんに出ていただいたことがありました。





ダメもとで植木さんには出演交渉したのですが、あっさり快諾して出て下さったんです。





その時に二人の堅い師弟の絆を感じました。
このドラマを見ていてそんな昔の良き思い出がよみがえりました。




このドラマは、「トットてれび」に続くNHKならではの昭和芸能史回顧ドラマです。





実在の人物がゾロゾロ出てきます。
山本耕史が植木等を演じると聞いた時は、え~!ミスキャストじゃない?と思いましたが、




実際見てみたら、歌声は似ているし、実は紳士的で実直だった植木等に意外とはまってました。




第1話はそんな植木等が売れるために「スーダラ節」を歌ったり、無責任男を軽薄に演じていくプロセスが描かれました。




渥美清が「寅さん」という作り上げられた虚像と共に生きねばならなかったように、





植木等も大衆から求められた「無責任男」という虚像と共に生きねばならなくなるんですね。





そのへんがよく伝わり、植木等の実像を身近にいた付き人小松政夫の視点から描く意義の深さを感じました。





若き日の小松政夫を演じる志尊淳は、似てるも何も、ただまっすぐに頑張る熱演。




まるで田舎から出てきたばかりの純朴青年のような描かれ方でした。




小松政夫はその前は車の敏腕セールスマンだったんですけどね。




とはいえ、第2話の上京した母親(富田靖子)を田舎に追い返した小松政夫を植木等が説教するシーンは胸を打たれたし、





それに続く電話のシーンもベタだけど泣けました。
昭和は遠くなりにけり…ですね。




小松政夫と名コンビだった伊東四朗か植木等の父親役で出ているのが、ご愛嬌です。




「黒革の手帖」のフィクサーも良いですが、こういう飄々とした役が、やはり伊東四朗の本領です。




1、2話を見逃した方も良ければご覧下さい。
特に私めと同じか、それ以上の年代の方にオススメです。





第1話、第2話ともに評価は…