わずかな命の子を産むとなったら…「透明なゆりかご」 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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最終回まで、このドラマはこのドラマらしさを貫いてくれましたね。




今回もシビアで重苦しい話でしたが、悲しいエピソードの中にも救いはあり、身じろぎもせず見いってしまいました。





NHK  金曜22時
「透明なゆりかご」最終回

主演…清原果耶
脚本…安達奈緒子
演出…柴田岳志





陽介(葉山奨之)の紹介で由比産院に来た辻村夫妻(金井勇太、鈴木杏)。
しかし、胎児を調べたら、心臓が不完全で、他の内臓にも欠陥があり、たとえ産んでも延命治療をしなければ生きられない…のでは?ということに…。





まず、産むか産まないか…まだ若いからまた妊娠すればいいと、夫の方は軽く思いがちですが、





胎動を感じ始めた妻の方は、授かった命を奪うなんてできないってことに…。




そんな決断で悩む夫婦がいる一方で、初回から何度もアオイ(清原果耶)が持っているシーンがあった中絶された胎児をおさめた容器を、サッと見られぬように隠すアオイ。




この日もこの産院では中絶が行われていた…という事実が、ちょっと衝撃でした。





産んでもらえず消えてしまう命もあれば、産まれてもどこまで生きていられるか分からない命もある…。





命というものを考えさせられましたね。
陽介の抱いている子は、産まれてすぐに母を喪ってしまい、絶望した父の自殺に巻き込まれたかもしれない命でしたし…。




しみじみと命の尊さを感じさせてくれる、このドラマの一貫したテーマでした。





辻村夫妻は、産むと決めたものの、今度は延命治療をするか、自然のままにわずかな寿命を全うさせるかの決断を迫られます。





産まれてくる子にとってはどちらが良いのか?
悩む夫婦。決断を迫る由比(瀬戸康史)も酷な役目です。




先生ならどっちを選ぶのかと聞かれ、医師の立場としては治療を薦めざるをえないと答える由比。




瀬戸康史が複雑な心理を実にビビットに演じました。
この役は「海月姫」に続き、彼の確かな実力を発揮させる役でしたね。





涙ながらにアオイが辻村の妻に赤ちゃんはお母さんにぎゅっと抱き締められることを望んでる…と語るシーンは、





このドラマにおける清原果耶の集大成ともいうべきすばらしい演技でした。





若くして亡くなった辻村の妻の母が、亡くなった赤ちゃんを抱くイメージシーンの透明感のある映像の神々しさ。
アオイのイメージはこのドラマの売りでしたね。





ゲストの女優さんたちの好演も毎回光ってましたが、最終回の鈴木杏も、なかなかこの女優の実力を発揮できるドラマが少ない中、




やはり本気出すとスゴいですね。
もったいない女優さんです。





ラストはアオイが看護婦になって終わりました。続編をぜひ見たいですね。






最終回の評価は…