3人ずついる脚本家、演出家の中でも最もキャリアの浅い二人が担当したわけです。
そうすると、同じキャストを使っていてもだいぶ違うものになってしまうんだな…という典型例でした。
TBS 金曜22時
「インハンド」第4話
主演…山下智久
脚本…福田哲平
演出…青山貴洋
役者は脚本や演出の腕次第で、良い役者にも大したことない役者にも見えてしまう部分があります。
どんな役も巧みにこなす器用なタイプ、このドラマなら濱田岳みたいな人の場合はまだしも、
主演の山下智久はなかなか扱いようの難しい役者さんです。
山下智久ならではの良さをどれだけ引き出し、山下智久がとかく批判されがちな部分をいかに気にならないように抑えるか、それは脚本、演出の腕の見せどころです。
そういう意味で、かなり主人公紐倉の過去があぶり出され、山下智久の出演部分がいつに増して多かった今回は、実績不足の脚本、演出には荷が重かったかもしれません。
これまでよりちょっと見劣りする回になってしまいました。
力の入りすぎでこのドラマならではの空気感が薄れてしまったのは残念です。
紐倉のシリアスとコミカルのバランスが、これまでは絶妙でしたから。
せっかく、紐倉は女の子が苦手という前ふりがあって、元名子役、吉川愛との共演で、二人きりのシチュエーションは面白くなるかと思いきや、それほどでもありませんでした。
紐倉がらみの部分が多くて、かけがえのない友人を自分のせいで亡くした少女の哀しみは、イマイチ胸に迫るところまで行きませんでした。
次回は、かなりのところまで紐倉の過去が分かるようですね。
普通は最終回近くになるとやるようなことなのに…。
今回の評価は…