やはり、視聴率を気にする(低迷していて特に気にする)フジテレビのドラマ(制作はカンテレですが…)ですからね。
何とか視聴率を取らなければ!と必死なわけです。
…で、フタをあけてみたら視聴率が思わしくない。何とか視聴率を上げねばとどんどん作りがあざとくなっていくんです。
まさに負のスパイラルですね。
フジテレビ 火曜21時
「パーフェクトワールド」第6話
主演…松坂桃李
脚本…中谷まゆみ
演出…白木啓一郎
前回のラストのつぐみ(山本美月)がホームから転落するシーンの描き方とか、まさにそれですよね。
つぐみが死んじゃったかもしれない!みたいなあざとい煽り。
ヒロインがそんな早い段階で死ぬわけはないんですが…
しかし、ここをこんなに大袈裟に描くと、樹のために無理して介護の勉強をし、支えようとしているつぐみの努力や一途さが、
それよりも樹を苦しませるだけの自分本位、自己満足みたいにも見えてしまうわけです。
おまけに、ヒール的な存在感たっぷりのヘルパーの長沢(中村ゆり)が、ご丁寧にもつぐみに面と向かって批判し、私も樹が好き!なんて大見得をきるので、
そういうドラマじゃないはずなのに…とシラケていく一方です。
樹の摘便を私がやる、いや私がと張りあいますが、いやいや入院してるんだから看護師さんがやるでしょう…と、ついツッコミを入れたくなります。
自分が心臓病でいつどうなるか分からないので、娘を守ってやれない、だから娘をしっかり守れる男と結婚させたい…別れてくれ!とつぐみの父(松重豊)が土下座して樹に頼み込むシーンもまたしかりです。
原作にあるエピソードかもしれませんが、原作ではもっと抑えたトーンで描かれているのではないかと思います。
しかし、それを演出でことさら大袈裟に盛り上げようとする意図に、私めはひっかかります。
いろいろ気になったあげくに、樹がつぐみに別れを切り出す涙、涙のシーンが来るのですが、どうも素直に泣けません。
う~~ん、このまま行ってしまうんですかね。
淡々と障害者の現実を描いていた初回は良かったんですけどね。残念です。
こうした題材のドラマは制作する側も難しいですね。
今回の評価は…