脚本の安達奈緒子は「透明なゆりかご」に続いて、情感豊かな優れた脚本を書いていますね。
全話を一人で書いているのも含めて大いに評価したいと思います。
テレビ東京 金曜24時12分
「きのう何食べた?」第9話
主演…西島秀俊、内野聖陽
脚本…安達奈緒子
演出…片桐健滋
今回、感心したのは、シロさん(西島秀俊)とケンジ(内野聖陽)それぞれのお困りエピソードを重ねた上で、ペアリング購入という流れになるところでした。
前ふりがしっかり描かれていれば、そのあとの大事なシーンがより鮮やかに際立つというお手本のようでした。
シロさんは友人の結婚パーティーに出て、まだ独身の弁護士と明かされ、その場にいる独身女性たちがやたらと近づいてくる…という目にあい…
空腹のまま家に帰り、自分のためだけにナポリタンを作り、わびしく食べます。
一方、ケンジは三宅店長(マキタスポーツ)から浮気がバレた…という相談をされ、三宅をこう諭します。
「分かってる?自分がすごく恵まれてるって。別れるつもりがないならパートナーは大事にしなよ」
これは三宅に言っていながらケンジ自身にも投げかけてる言葉でもあるんでしょうね。
愚痴を聞かされ空腹で帰ったケンジに、シロさんはお茶漬けを作ってあげます。
美味しく食べてくれる人がいてこその作る人、食べる人の喜びを改めてかみしめる二人。
何度も繰り返し見てきた食事シーンがまた違った見方ができる妙味。
これぞ連ドラならでは!です。
そして、シロさんがケンジにペアリングを買うかと提案。
二人で買いに行くことに…。
この宝石店のシーンが傑作でしたね。
シロさんをわざと困らせるケンジのはしゃぎぶり。
BGMがシロさん行きつけのスーパー中村屋のテーマのアレンジというのも洒落てましたね(笑)
今回の評価は…