恋は盲目とはよく言ったもので、そうなると周りへの配慮より、自分たちの思いが優先になってしまうわけで…
周りの人間にしてみたらたまったもんじゃないですよね。
そんな振り回される人々に同情しながら私めはこのドラマを見ております。
フジテレビ 火曜21時
「パーフェクトワールド」第9話
主演…松坂桃李
脚本…中谷まゆみ
演出…白木啓一郎
何と言ってもまずは婚約までしていて、やっぱりダメかと身を引かざるをえなくなった是枝(瀬戸康史)ですよ。
幼なじみのつぐみをずっと慕っていながら、思いを告げられず、眩しいほどスター的な樹を好きなつぐみを見守り続けた是枝が、
車椅子生活になった樹へ感じた優越感。
樹より自分の方がつぐみを幸せにできる!
是枝に初めて芽ばえた自信。それが強気かつ積極的な行動にかりたてたんですね。
今回の樹への是枝の述懐でそのへんの複雑な思いが鮮やかに浮かび上がりました。
結局はこうなると分かっていた…というのが、何とも切なかったですね。
瀬戸康史の好演が光ってました。
瀬戸康史は「海月姫」「透明なゆりかご」、記事は書きませんでしたが「デジタル・タトゥー」、そしてこれとさまざまな役柄で好演が続いています。
そんな是枝をずっと慕ってきたつぐみの妹のしおり(岡崎紗絵)も、可愛そうでしたね。
是枝をもてあそんだ!とつぐみに怒りをぶつけ、傷心の是枝に勇気を出して告白するも、妹的な存在だから好きにはなれないとあっさり失恋。
しおりには晴人(松村北斗)と良い関係になって欲しいです。そこに私めは一番期待してます。
岡崎紗絵のまっすぐな演技は好感が持てます。
そして、私めが同情するのは年齢的にも近いつぐみの父親の元久(松重豊)。
つぐみが幼なじみの是枝と婚約する時の喜びようを見ているだけに、怒りにかられるのも無理からぬものがあります。
樹と結婚したら苦労が多いし、何かあった時に自分の代りに娘を守ってもらえるか?の不安、複雑ですよ。樹の人柄の良さは分かっていても。
反対すればするほど、逆に盛り上がってしまうし…。
娘にとっての幸せとは何かを考え直さないといけなくなったわけです。難しいですね。
松重豊がそんな複雑な親心をよく演じていて、つい共感してしまいます。
今夜の最終回、どうなりますか?
大体想像はつきますが…。
今回の評価は…