なるほど、こういう手があったかと感心しました。
期待した通りのハッピーエンドで、このドラマらしくファンタジックに終わりました。
テレビ朝日 金曜23時15分
「セミオトコ」最終回
主演…山田涼介
脚本…岡田惠和
演出…竹園元
最後の一日を共に過ごすセミオ(山田涼介)とおかゆさん(木南晴夏)
メソメソせずに明るく振る舞う二人が、だからこそかえって切なげでした。
度々記事にも書いてきましたが、山田涼介の持つ独特な透明感(…この世のものではない感じ)が、最終回も存分に威力を見せました。
山田涼介は早くから連ドラ主演をしていますが、役柄を選ぶというか、その特性に合った役だと輝くタイプの役者です。
私めの持論である「いい役者」と「うまい役者」がいる理論で言えば、典型的な「いい役者」タイプです。
今回のセミオは実に山田涼介に合った役でしたね。
普通の男が言ったら歯の浮くようなセリフも山田涼介が言えば、照れずに聞ける。
これはなかなかスゴいことです。
それに対峙するおかゆさん役の木南晴夏が、普通の女性として飾り気なくリアクションするので、より山田涼介の凄みが際立つわけです。
セミオが死ぬ時は、透明になり消えていきました。セミとなった骸はおかゆさんに拾われ、
うつせみ荘の住人たちに見せられましたが、リアルなセミではなくアニメのセミで、それが光の粒になって地中へ帰っていく…というファンタジックなものでした。
それから6年後になり、住人たちのその後が描かれ、6年後ということは…と、そこで気づきました。
なるほど、またセミになって地中から現れるのかと…。
また8日間だけなんでしょうが、再会を喜びあうみんなに、良かったねと素直に思いました。
余命わずかのはずだった小川さん(北村有起哉)も元気そうだったし…(笑)
今回の評価は…
このドラマ、視聴率は取りにくい作品でしたが、こういうドラマがあっても良いでしょうというスタッフの心意気を感じさせました。
へそ曲がりの私めは、そういう作品が好きなのです。