どちらが良かったかと言えば、「毛蟹と体温計」の方が断然良かったです。
日本テレビ 土曜22時
「俺の話は長い」第6回
主演…生田斗真
脚本…金子茂樹
演出…中島悟
「毛蟹と体温計」の回、それなりに面白く見られましたが、残念なのは、このドラマならではのクセの強さが薄まってきたことです。
最初の内は、綾子(小池栄子)の一家か一緒に住むことになったがゆえの、ギクシャクさや緊張感みたいなものがピリピリしていながら、
それでいて、温かい家族の情の通い合いもあり、その緊張と緩和、メリハリが良かったんです。
ところが回が進んで、お互いに分かり合えるようになってきて、ピリピリした感じが薄れてきました。
見やすくなって万人受けはするでしょうが、このドラマオリジナルの良さは欠けていくようにも思えます。
「毛蟹と体温計」は頂き物の毛蟹を風邪をひいて寝込んでいる光司(安田顕)に内緒で他の4人で食べてしまうか、教えるか…という他愛ない話で、それをうまく引っ張って見せました。
結局、春海(清原果耶)が光司のためにカニ雑炊を作ってあげ、それで満足させ、あとは食べてしまおうってことになるわけですが…
春海に優しくされて光司は涙を流して感激。
いたたまれず毛蟹のことを春海はバラしますが、光司はこのカニ雑炊で十分と言います。
初回から徐々にギクシャクさが無くなってきた血のつながりのない光司と春海の親子関係が、またぐっと近づいたエピソードでした。
光司役の安田顕は、この人らしい演技をたっぷり見せてますね。オリジナル脚本なので、多分に当て書きなんでしょうが…。
「モンブランと亀」の方は連続性のある話で、前回登場したセレブ社長の明日香(倉科カナ)と犬の世話する満の仲が更に進展。
満はヒモのように明日香のマンションに転がり込むに至るという展開。
う~ん、こうなるとちょっとな~という感じ。
満の屁理屈はやはり家族相手でないと…
飼ってた亀の水槽を抱え、朝、家を出ていく満を見送る春海の寂しげな表情が印象的でした。
今回の評価はトータルでは…