演劇の世界では古くより一座(劇団)には座付き作者と呼ばれる人がいて、一座の役者に合った役柄を考えて、あてこんで作品を書くという役割を担っていました。
今回の脚本の中園ミホは、座付き作者というわけではないですが、役者に合わせた見せ場を作る彼女ならではのサービス精神を発揮した回でした。
テレビ朝日 木曜21時
「ドクターX~外科医・大門未知子~」第7話
主演…米倉涼子
脚本…中園ミホ
演出…松田秀知
演じる役者さん自身の持つ強みを巧みに役に取り込んで見せ場を作る…そこが脚本家の腕の見せどころです。
今回は英語が堪能な(スペイン語までしゃべれる)米倉涼子の語学力を十二分に発揮させる仕組みとして、海外からのセレブな患者を入院させ、
丁々発止のやりとりをさせ、当初は怒らせて担当をはずされるも、最後には見事に助けてめでたしめでたし…という話でした。
米倉涼子のカッコ良さを際立たせるために、英語が苦手な加地(勝村政信)や原(鈴木浩介)のダメっぷりも描き、
おまけにあまり目立った活躍の無い藤森慎吾や河北麻友子まで、英語をスラスラとしゃべらせて、存在感を与えました。
レギュラーメンバーの見せ場を満遍なく用意してあげる目配りも脚本家の腕の見せどころです。
市村正親と武田真治が歓喜のダンスを二人で踊るのにはいささか面くらいましたが…(笑)
ニコラス(市村正親)は逮捕されましたが、病気を抱えているようでしたね。
今回の評価は…