バイオリンを通じて心を通わせあった大人たちのファンタジックなお話として、最後までぶれずにこのドラマらしく終わってくれました。
TBS 火曜22時
「G線上のあなたと私」第9話、最終話
主演…波瑠
脚本…安達奈緒子
演出…竹村謙太郎(9) 金子文紀(終)
陸人(中川大志)と恋人のようになった也映子(波瑠)
しかし、恋人らしいことをしようとしても、どこかギクシャクしてしまいます。
理人のお姉さんに見えてしまう年上であることを気にしている也映子は、
若く見えるよう努力したりと必死。理人は普通でいてほしい…と思っているのに。
…で、いつものカラオケボックスで二人きりの時に、也映子が理人の頬にさりげなくキスして、理人もキスしてこようとした時に、このセリフが…。
「好きのその先が怖いです。たぶん私すぐ理人くんに好きのその先を求めてしまう。でも、それは無理な話で…」
複雑な女心が理解できない理人はとまどうばかり。
…で、モヤモヤしたまま最終話へ。
臆病になっている也映子の背中を押したのは、人生の先輩である幸恵(松下由樹)でした。
「ゆるくて優しい世界に留まってちゃダメよ。本当に大事な人とは、ゆるくて優しい世界のその先に行かなくちゃ。じゃないと深くはつながれないんじゃないかな」
さすが、辛酸をなめてきた幸恵さんだけに、イイことを言いますね。
それを受けて、背後に理人がいるのも知らずに、也映子は理人を好きだからゆるい世界でずっと一緒にいたいと泣きながら話します。
…で、そのあとエレベーターでの、理人が男気を見せたキスシーンへ。
幸恵は大喜び。
見ている私めも幸恵同様に嬉しくなりました。
波瑠は也映子の面倒くささを、中川大志は理人のまっすぐさを、松下由樹は幸恵の懐の広さを、最終回で結実させた見事なシーンでした。
…で、まさかの眞於(桜井ユキ)がバイオリン教室の庄野(永野宗典)と付き合ってて結婚ってことに。
3人はその披露パーティーで、バイオリンを始めるきっかけになった「G線上のアリア」を弾くことに…。
バイオリンが結んだ人の絆を改めてしみじみ感じさせてくれる演奏シーンでした。
也映子と理人は一緒に暮らすことになるようですが、はてさてうまく行くんでしょうか?
その後が気になるラストでした。
今まであまり演技を感心したことのない波瑠が、このドラマでは脚本や演出の良さもあり、イキイキしていて、見直しました。
理人役の中川大志はこのドラマでまたグンと成長したようです。来年更に飛躍しそうですね。
そして、松下由樹の安定感が、このドラマを我々熟年層が見ても共感し、入り込めることに大いに貢献してくれました。
第9話、最終話ともに評価は…