木村拓哉のチームリーダーとしての進化…「グランメゾン東京」最終回 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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何を今さらそんなことを…と思われるかもしれませんが、このドラマは若い頃からあまたの連ドラに主演してきた木村拓哉にとって、




年齢を重ねて明らかな進化を見せたエポックメイキング的な作品となりました。




TBS  日曜21時
「グランメゾン東京」最終回

主演…木村拓哉
脚本…黒岩勉
演出…塚原あゆ子




かつて「料理の鉄人」という一世を風靡したバラエティがありました。
鉄人シェフに挑戦者のシェフが同じ食材で挑む…という、さながら格闘技を見るようなスリリングな番組でした。




…で、こちらのドラマは一個人のシェフの戦いというより、一軒のレストランがミシュランの3つ星を獲るまでのチームによる戦いを描いたのがミソでした。




そして、多くの方が、木村拓哉演じるカリスマシェフが周りを翻弄しながら、言うことをきかせて3つ星を獲るワンマン的なドラマを想像したでしょう。




ところが蓋を開けるとひと味違ったんですね。
店は倫子シェフ(鈴木京香)の店で、木村拓哉演じる尾花は一歩引いた助手として倫子シェフを支えるという話だったんです。




俺が主演なんだから俺について来い的なキムタクのオラオラさが、凛として尾花と向き合う倫子を演じる鈴木京香の好演によって、かなり薄まりました。




年齢や経験や事務所内の立場の変化などが、木村拓哉個人をだいぶ変えた気がしました。
引くところは引き、脇役を立てる時は立てる。
度量の広さが増したようです。



最終回でもこのドラマの良さはしっかりと発揮されました。
倫子の作るメインと尾花が新たに考案した斬新なメインのどちらをミシュランの調査員に出すか?




その争いを通じて、倫子がオーナーシェフとして自信をもって、自らのメインで勝負し、結果を出す…という感動的な結末へとつながりました。



主役でありながら脇に回る美学。
木村拓哉は新たなステージに入りました。




これからは後輩の主演ドラマに脇で出る度量も見せてもらいたいものです。




最終回の評価は…