各クールの最優秀助演男優賞は以下の通り。
冬クール
唐沢寿明
「グッドワイフ」
善悪が判別しにくい複雑な演技で、全体の構成を引っ張りました。
これからは主演するより、脇に回って存在感を示すという役が増えていくかもしれませんね。
春クール
向井理
「わたし、定時で帰ります」
このドラマの向井理は良かったですね。肩の力が抜けた演技というのを、私めはよく誉め言葉として使いますが、
このドラマの向井理はまさにそれで、自然体の感じがカッコ良かったです。
夏クール
高橋一生
「凪のお暇」
こういう面倒くさい男を演じさせたら高橋一生は天下一品ですね。
ヒロインを侮っていた男が、自分も同じく無理して生きていることに気づいていく過程の描かれ方は、まるでW主演のようでした。
秋クール
安田顕
「俺の話は長い」
安田顕らしさがたっぷり堪能できる役でしたね。役者冥利に尽きる役とはこのことです。
ギスギスしたやりとりの中で、ホンワカした空気で緩和させる…存在感。
言葉少ない中に込める思いやり。
お見事でした。
では、最優秀助演男優賞の年間トップに選んだのは…
高橋一生
「凪のお暇」
この役で高橋一生が出ていなかったら、このドラマはまた違ったものになっていたでしょう。
年数がかかって今の地位を得た彼の、蓄積された地力を十分に感じさせる好演でした。