最後まで「らしく」十二苦終了…「コタキ兄弟と四苦八苦」最終回 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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「四苦八苦」という言葉を私めも日常何げなく使ってきましたが、このドラマは四苦八苦足して十二苦を毎回テーマにしてきました。




ちょっと気になって調べてみたら、四苦八苦とは仏教用語で基本的な四苦と加えて四苦の八苦あるようです。




その八苦はすべてこのドラマでは扱われていて基本的な「生老病死」は…
「死苦」♯4「病苦」♯7「老苦」♯10「生苦」♯11
あとの四苦は…
「怨憎会苦」♯1「求不得苦」♯2「五蘊盛苦」♯7「愛別離苦」最終回

…となっています。



…ということは残り4話は脚本家のオリジナルだったわけで、
「曠夫受苦」♯3「愚慮弄苦」♯5「世間縛苦」♯6「増上慢苦」♯9

…とありました。
それぞれどんな苦しみだったかはここでは長くなるので書きません。各話の記事をお読みください。
どの回もサブタイトルの○○苦と、内容が絶妙にリンクしていました。




そして、初回が「怨憎会苦」(怨み憎んでいる者に会う苦しみ)から始まり、最終回は「愛別離苦」(愛する者と別れる苦しみ)で終わるというのも、よく計算された全体構成でした。



テレビ東京   金曜24時12分
「コタキ兄弟と四苦八苦」最終回

主演…古舘寛治、滝藤賢一
脚本…野木亜紀子
演出…山下敦弘



最終回は、さっちゃん(芳根京子)がシャバダバを辞めることになり、別れる前に妹と何かしときたいという咄嗟のアイデアで、



古滝家にさっちゃんが一夜泊まりに来ることになりました。



古滝兄弟とさっちゃんがつながる痕跡を必死で隠そうとするドタバタと、





のちに、かつてさっちゃんが道に迷った時に優しくしてくれたお兄さんたちが古滝兄弟だったとタヌキの「ローマ」でさっちゃんが知る…というくだりまで、




このドラマらしい、おかしさと優しさとペーソスがない交ぜになった、このドラマらしさを貫いた展開でした。





さっちゃんに贈る言葉もいかにも一路(古舘寛治)は一路らしく、二路(滝藤賢一)は二路らしくて良かったし、




さっちゃんの「五月」と自分たちの間に、三と四のつくきょうだいが他にもいるのでは?と気づくのも洒落てましたね。




最終回はエンディングテーマの「ちょうどいい幸せ」がとりわけ心にしみました。
「ちょうどいい幸せ」っていいタイトルですね。





このドラマ、愛すべき素晴らしい作品でした。






最終回の評価は…