岡江久美子さんのように新型コロナ感染で亡くなったわけではなく、派手に報じられず、訃報もひっそりとしたものでした。
こういう記事を書くことは、これまであまり無かったのですが、せめて連ドラのブログを書いてきた私めくらいは、追悼の記事を書くべきではないかと、書く次第です。
私めが、初めて志賀さんを認知したのは02年「恋のチカラ」(←好きなドラマです!再放送見たいな~)で演じた文具会社の社長さん。
こんな人、今まで見たことないけど、誰なんだ?と不思議でした。舞台ばかりやってきた人なのかなくらいに思ってましたが、
実は母校の桐朋学園の演劇科の講師をしていたんだそうで、南果歩は教え子だそうです。
そんな志賀さんが一念発起、役者に転じたのは40歳を過ぎてからで、小劇場に立つようになります。
なので、「恋のチカラ」に出た時も、まだ正式な劇団員になって10年経ってないくらいだったようです。
その後も「美女か野獣」のベテラン記者とか演じて存在感を示し、03年には脚本・演出家の福田雄一が、志賀さんのあの独特の髪型からくる存在感の強さに目をつけ、若者に人気を博したDVDの「THE3名様」にパフェおやじ役で起用。
そちらも評判になりました。
私め「THE3名様」を、熱心に見てましたが、パフェおやじはちょっと忘れてました。
渋い美声と失礼ながらちょっとさびしげな髪型、そのアンバランスさと、
前に出しゃばろうとしない謙虚で淡々とした演技。常にムダな力は入ってない感じを、私めは好ましく見ていました。
主人公をサポートする役ではその特徴がよくあらわれ、「陸王」の番頭さんなどはまさにハマり役でしたね。
「三匹のおっさん」では北大路欣也や泉谷しげるとトリオで、楽しげに悪者を退治しているのが印象的でした。
「花のち晴れ」では、やけに痩せていて元気がなく心配しましたが、昨年春放送の「きのう何食べた?」では西島秀俊の父親役を演じていながらも途中降板、田山涼成に代わりました。
結局、連ドラでは「きのう何食べた?」が遺作となってしまいました。
息子のことを理解しようとしているマジメな父親を、志賀さんらしく演じてましたが、名作でしたから最後まで出られたら良かったのに…と悔やまれます。
いそうで、なかなかいないタイプの貴重なバイプレイヤーでした。
慎んでご冥福をお祈り申し上げます。