今回が第5話。全8話ですからあと3話。撮影終えていればいいんですがね。
春ドラマで数少ない最終回まで見られるドラマになってくれそうです。
NHK 土曜23時30分
「いいね!光源氏くん」第5話
主演…千葉雄大
脚本…あべ美佳
演出…田中諭
光源氏(千葉雄大)を「食品サンプル」にたとえる沙織(伊藤沙莉)の考え方がユニークで、なるほどうまいこと言うな~と感心しました。
光源氏は架空の物語の中からやってきた人(…実在人物のタイムスリップとはまた違うんですよね)だし、
紫の上という妻もいる既婚者。付き合えば不倫だし、沙織にとって好きになってはいけないし、ましてや結婚なんて考えてはいけない人なわけです。
なので、光源氏への好意を断ちきるために婚活パーティーに行ったりもするのですが、日頃、光源氏や中将(桐山漣)のような美男子を見慣れてしまったせいか、普通の参加者が野菜に見えてしまう…というのが笑えました。
中将がホストで成功したので、光源氏が自分もやろうかなと言ったら、本気で止めたり、沙織の光源氏への思いは強まるばかりなんですがね。
あくまで現代の普通の女性である沙織の揺れっぷりを、伊藤沙莉が実にリアルに演じていて、共感しやすいのがこのドラマの妙味です。
光源氏と相合い傘をしても烏帽子をしたままなので、傘の位置が高く濡れちゃうとか、
平安貴族との恋ならではのギクシャクさが私めのツボです。そういう小ネタが散りばめられていて楽しめます。
伊藤沙莉のツッコミが良いんですよね。天性の間の良さが彼女にはあります。
このドラマを更に面白くしているのが中将の存在。
登場早々から順応性の高さを見せていましたが、ホストとして働きはじめ、平安の姫たちを口説いたように客を口説いて、たちまちNo.1になってしまいます。
源氏名が「麻呂」だったり、No.1が歌うラストソングが和歌だったり、メール着信音が風流な鈴虫の鳴き声だったり、中将も小ネタたっぷりで、楽しませてくれています。
このドラマ、愛すべき作品です。