思い出の連ドラ回顧シリーズ…「高校教師」 | 連ドラについてじっくり語るブログ

連ドラについてじっくり語るブログ

連続ドラマでこれは面白いという作品のみをマメにチェック!

その内容紹介、批評、さらにヒット分析など、あらゆる情報を連ドラ好きの方々のために提供するブログです。

この思い出の連ドラ回顧シリーズは、脚本家や俳優を切り口に書かせていただいてますが、




脚本家ではこの人を避けて選ぶわけにはいかないですね。
野島伸司。
ある時期、間違いなく時代の寵児としてヒット作を連発し、野島伸司ワールドを築きあげた人でした。




いろんな作品の中からあえて真っ先に選んだのがリクエストも複数いただいているこの作品です。




1993年  冬ドラマ
TBS  金曜22時
「高校教師」

主演…真田広之、桜井幸子
共演…京本政樹、持田真樹、峰岸徹、赤井英和

脚本…野島伸司
演出…鴨下信一、吉田健、森山享
主題歌…森田童子「ぼくたちの失敗」




フジテレビのトレンディードラマ全盛の頃、「愛しあってるかい!」「すてきな片想い」「101回目のプロポーズ」「愛という名のもとに」を立て続けに書き、人気脚本家としてバリバリだった野島伸司が、TBSで初めて連ドラを書いたのがこの作品でした。




フジテレビでは書けないものをTBSでは書きたいという強い意志のもと、




教師と教え子の禁断の愛のみならずレイプや近親相姦まで盛り込んだ、まさにチャレンジングな作品でした。




とはいえ、どぎつい性的な描写は抑えて、ピュアで透明感のある感じが全編に漂い、下品な作品にならなかったのはTBS演出陣の力量でしょう。





このドラマの成功がターニングポイントとなり、以後TBSで野島伸司は「人間・失格」「未成年」「聖者の行進」と書いていきます。
独特の野島伸司ワールドを確固たるものにしていきました。




「高校教師」といえば、やはり最終回のラストですよね。
電車の中で、二人は死んでるのか?寝ているだけなのか?分からぬままに終わりました。




視聴者のイメージにゆだねる…という大胆なおわり方で、驚かされたラストでしたね。





映画中心で、あまり現代ものの連ドラには出なかった真田広之が主演というのも新鮮でしたし、まだ初々しさを残す桜井幸子が、清らかで幸薄い感じが何とも良かったんです。




近親相姦があるので、観月ありさが断ったのでまわってきた役だそうですが、よくも悪くも彼女のイメージを強烈に決定づけてしまいましたね。




桜井幸子演じる繭のクラスメートの直子を演じたのが持田真樹。
京本政樹演じる英語教師藤村にレイプされるという役でした。




当時「必殺」のイメージの強かった京本政樹が怪演ともいえる演技で、ドラマをグッとただならぬものにしました。





もう一人、繭を溺愛し、近親相姦をしていた父を演じた峰岸徹の迫力もスゴかったですね。





ホント刺激的な作品でしたが、今見るとどうなんでしょうね。
あの頃だからだったんでしょうか?