2004年 秋ドラマ
テレビ朝日 木曜21時
「黒革の手帖」
主演…米倉涼子
共演…仲村トオル、柳葉敏郎、津川雅彦、小林稔侍、室井滋、釈由美子、山本陽子
脚本…神山由美子
演出…松田秀知、藤田明二
主題歌…安良城紅「Here alone」
「くろかわ」は「くろかわ」でも黒川ではなく。「黒革」です…(笑)
米倉涼子は連ドラ史に高視聴率ドラマ「ドクターX」の主演女優として名を残すことは間違いありません。
しかし、私めは米倉涼子の主演ドラマでは、これを第一と考えています。
このドラマの成功あればこそ、のちの「ドクターX」の成功にiつながったと思いますし、米倉涼子にとって、大きなターニングポイントになった作品でした。
さえない銀行のOLだったヒロインの元子が、脱税者の架空口座をメモした手帖を入手し、それを武器に銀座のホステスの世界でのしあがっていく…
そんな野心家のヒロインを米倉涼子は、ギラギラした輝きやオーラを出しながら演じました。
それまで何度もドラマ化され、山本陽子、大谷直子、浅野ゆう子らが演じてましたし、米倉涼子のあとに武井咲も演じましたが、
私めは米倉涼子が最上ではと思います。
米倉涼子の武器である目力が活きた作品でした。
このドラマを面白くしたのは、米倉涼子演じる元子にいいようにされる周りの人々を演じた、クセの強いベテラン脇役陣の活躍あればこそでした。
存在感のある彼らを相手にしても1歩も引かない強さが米倉涼子ならではでした。
成功に気をよくて、テレビ朝日は同じ松本清張もので「けものみち」や「わるいやつら」を連ドラ化しましが、やはり「黒革の手帖」が米倉涼子にとって最もハマり役だったことを証明することになりました。
女優にとってハマり役と出会うことがいかに重要かを証明する好例だと思います。