信じてもらえない恐怖に苦しむ修二…「野ブタ。をプロデュース特別編」第8話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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今回はクラスの人気者の仮面をかぶってきた修二(亀梨和也)が信じてもらえない嫌われ者に転落していく…というシビアな展開の回でした。




日本テレビ  土曜22時
「野ブタ。をプロデュース 特別編」第8話

主演…亀梨和也
脚本…木皿泉
演出…北川敬一




人を「信じる」か「信じない」かって、ちょっとしたことで決まってしまう…そんな人間関係のあやうさやもろさを今回は実に巧みに描いていました。




酔っぱらいにからまれてるOLさんを助けたはずなのに、交番で巡査に信じてもらえず難儀した修二は、





そのあと、誰かがからまれてるのを見ても面倒はゴメンと見てみぬふりをしてしまいます。




ところが、そのからまれていたのはクラスで親しくしている谷口(大東駿介)だったために、修二は恨みを買い、仲間を見捨てた…とたちまち悪い評判が…





まり子と一緒にランチを食べてないというウソつきもその前にバレていて、修二の虚像がもろくも崩れます。




痛烈だったのは、信子(堀北真希)に嫌がらせをしながら、親友をよそおい近づいているかすみ(柊瑠美)が、正体をあらわした上で、修二に投げ掛けた言葉。



「陰に隠れて全然関係ありませんって顔してさ、自分の力で人を変えていくのって面白いよね…」





プロデュースと言えば聞こえは良いが、そこに悪意が含まれたら、陰で暗躍、支配みたいなことにもなるんですね。




それは匿名でSNSを使い誹謗中傷したり、いじめを見てみぬふりする怖さにも通じていて、





そんな部分まで学園ドラマの中であぶり出す、木皿泉脚本の凄みを感じさせます。





…で、そんなシビアな展開に修二を追い込みながら、信子の3つの輪のマジックで救いを与える優しさがまた木皿泉脚本の温かさでもあります。




ホント、このドラマはひと筋縄ではいかない深さがありますね。まさに名作です。




彰(山下智久)が、修二と信子の写真を糠床に入れるシーンも愛すべきシーンで、私めは好きです。