今までの「キムタク」ではなく、「役者・木村拓哉」としての進化を示し始めたように見受けます。
それはこのドラマでも続いていて、前作より木村拓哉も作品自体も格段に良くなりました。
テレビ朝日 木曜21時
「BG 身辺警護人」第1話
主演…木村拓哉
脚本…井上由美子
演出…常廣丈太
前作は民間のボディーガードという主人公の設定を際立たせるために、対立する役割で江口洋介演じるSPや、警護するために石田ゆり子演じる厚労相が出てましたが、
この二人の存在がかえって首をしめてドラマをつまらなくした部分がありました。
無理に彼らをからませずに、あくまで民間警護の厳しさ、難しさを描けばよいのに…とそれが不満でした。
しかし、今回は外資系の大手警備会社に吸収合併された島崎(木村拓哉)らが、VIP専門に警護するようになっているところから始まり、
冒頭も政治家を襲おうとする男から負傷しながらも武器なしで守り、逮捕などはできないボディーガードの立場が、冒頭から端的に描かれました。
VIPだけ守ればよい、会社の名をあげるためにやらせも辞さない劉社長(仲村トオル)の方針に反発し島崎はクビになってしまいます。
それでもフリーランスでボディーガードを続けることにする島崎の仕事ぶりを描いていく…ってことのようです。
民間警護にしぼり、その中で対立する存在を作ったのは賢明で、それは良かったと思います。
島崎という男の矜恃をしっかりと描くという姿勢は賛成です。
今回は会社に残った高梨(斎藤工)がからんできて、アシストしてくれましたが、
今後もこのようにかつての仲間たちが、島崎の警護にからんでくるんでしょうね。
木村拓哉主演ドラマだけに斎藤工も、菜々緒や間宮祥太朗も十分主演を自分たちでもやれるメンバーが揃ってますから心強いですね。
キムタクの「俺が、俺が」感が薄れ、周りもよく見せようとする感じが今回も出ていて、斎藤工の高梨がちゃんと引き立ってました。
木村拓哉のこのシリーズを続けていきたいという意欲を感じます。
今回の評価は…