闇オチじゃなくて良かった~「MIU404」最終回 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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巧みに誘導されて、こんな悲惨な結末になるのか?と騙されかかりましたが、




それは夢うつつの話で、サブタイトルの「ゼロ」という言葉通りに、ここからまた頑張って行こうという前向きなラストでした。




TBS  金曜22時
「MIU404」最終回

主演…綾野剛、星野源
脚本…野木亜紀子
演出…塚原あゆ子




前回は久住(菅田将暉)にいいように翻弄され、陣馬(橋本じゅん)は重傷を負い、桔梗(麻生久美子)は隊長を外れることになり、





伊吹(綾野剛)と志摩(星野源)は何としても久住を見つけ出し逮捕しなければと躍起になります。




桔梗の退任のスピーチはちょっと感動的でしたね。無念さがよく伝わりました。
麻生久美子、このドラマ一の演技でした。




それを聞いた志摩は違法捜査も辞さない覚悟だし、伊吹は恩師の蒲郡(小日向文世)が妻を殺した相手を殺したように、久住を殺しかねない勢いです。





あれほど絆も強まり、バディとして絶妙のコンビになった二人が、バラバラに動き出す危うさ。




その流れで、久住の居場所は突き止めたものの、志摩は久住の仲間に撃たれ、




伊吹が後から来た時には絶命、怒りのあまり伊吹は久住に発砲、殺してしまうという流れに…。




しかし、それは久住の薬物を飲まされ意識がぶっとんだ中で見た悪夢だったようで、




陣馬の意識が戻ったという九重(岡田健史)の携帯への連絡の着信音で目が覚め、




そこからは久住の追跡劇に。
久住を演じる菅田将暉は前回の記事で誉めたように、関西弁で終始飄々としながら悪魔的な愉快犯ぶりで、そのまがまがしいオーラは今回も妖しく輝いていました。




自分の与えた薬物で自分の首をしめる皮肉ななりゆきも、久住らしくもありました。





なぜこんな悪人になったのか、その正体は黙秘のまま終わってしまうモヤモヤ。
もしや、このスタッフは続編を考えていて、その続編にも久住を登場させる気では?と勘繰ってしまいました。




最終回は菅田将暉に煽られるがごとく、綾野剛も星野源も気迫みなぎる熱演でした。
特に綾野剛の爆発的なキレっぶりとか、凄みがありましたね。




このドラマで収穫は、九重役の岡田健史やREC役の渡邊圭祐、成川役の鈴鹿央士ら今後期待の若手が成長ぶりを見せてくれたこと。




特に最終回では渡邊圭祐が「恋はつづくよ~」の時より格段に面構えが良くなり、このドラマでのめざましい成長を感じさせました。




思えばこのドラマは本来、春クールに放送され、放送が終わると東京五輪が始まるという仕組みの時系列で作られるはずだったんでしょうね。




それがまさかの中止になり、書き替えを余儀なくされたんでしょう。
ラストは伊吹も志摩もマスクをしているのが何とも意味深に見えました。




コロナでいろんなことが変わってしまったけど、ここから新たに頑張っていこう…
この先には良い方向に変わる「スイッチ」があるさ…というメッセージ。




日本の今をこのドラマはさまざまなエピソードで描いてきたことを改めて感じさせました。





最終回の評価は…