そのため、民放連ドラとしてはWithコロナの時代の恋愛を真正面から描く最新の作品となりました。
日本テレビ 水曜22時
「#リモラブ~普通の恋は邪道~」第1話
主演…波瑠
脚本…水橋文美江
演出…中島悟
綾瀬はるか主演「きょうは会社休みます。」、大野智主演「世界一難しい恋」を作った製作陣が作る恋愛弱者のラブコメディ第3弾だそうです。
仕事はできるけど、恋愛にはイマイチな主人公が不器用ながら恋愛に励む姿を描くというのは、共感を呼びやすいパターンなんでしょうね。
…で、このドラマのヒロインは、大企業のオフィスで社員たちの健康を管理し、相談にのる産業医という設定。
…となると、今年の話にするならコロナ抜きには描けないわけで、社員たちにビシビシとコロナ対策を指導するってことになるわけです。
恋愛ドラマにそんな現実を持ち込むな…というお考えの方もいらっしゃるとは思いますが、
私めは恋愛ドラマはその時代を映す鏡だとも思っていますので、Withコロナの時代の恋愛のありようをストレートに描く姿勢は評価したいと思います。
…なので、私めが初回を見て最もそうだよな~と思ったのは、「しなびたキャベツ」の青林(松下洸平)がカノジョ(川栄李奈)ができて、
コロナ禍でどう付き合ったらいいのか?と産業医のヒロイン美々(波瑠)に詰め寄るところ。
確かに、コロナ禍になってしまい恋愛中の男女はなかなか大変だったろうなと思うと、青林の質問も笑いごとではないよなと思ってしまいました。
あと、面白いなと思ったのはヒロイン美々が何かと男を食べ物にたとえる習性があるところ。
それがなかなか的確で-笑えました。
新人看護師の八木原(高橋優斗)は「回転寿司」
とかくトラブルを起こしがちの営業マン岬(渡辺大)は「豚骨ラーメン」
いい加減な人事部長の朝鳴(及川光博)は「脂身の多いトンカツ」
地味で謙虚なその部下の青林は「その横のしなびたキャベツ」
今どきのやる気のないその後輩の五文字(間宮祥太朗)は「ビーフジャーキー」
なかなか言い得ていて、うまい喩えだなと感心しました。
ステーキの彼氏を見つけたい美々はどの男も恋愛対象としては見下しているんですが、
回転寿司の八木原にも、しなびたキャベツの青林にもカノジョがいることにショックを受けるわけです。
そうしてコロナ感染が悪化し外出自粛、テレワークになり、出社できず孤独にさいなまれた美々は、
LINEで、檸檬という男性とのSNS上での会話に癒されるようになります。
その檸檬はどうも同じ社内にいるらしいことが分かり…という展開。
産業医としての厳格な仕事ぶりと、恋愛の時のダメっぷりの対比を波瑠がどう演じ、さまざまな秀作を作っている脚本、演出が演じさせるか、お手並み拝見という感じです。
しかし、及川光博はこういう口ばかりのいい加減な上司を演じるとイキイキしますね。
あと、もうひと伸びブレイクして欲しい松下洸平の活躍に期待します。
今回の評価は…