扱いが難しい問題を敢えてエンタメに…「俺の家の話」第2話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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初回は初期設定の説明におわれた部分もありましたが、第2話ではこのドラマで脚本のクドカンが何を描きたいのかがより明確に打ち出されたようで、




その果敢なチャレンジ精神に敬服する思いで視聴しました。





TBS   金曜22時
「俺の家の話」第2話

主演…長瀬智也
脚本…宮藤官九郎
演出…金子文紀




在宅介護、認知症、学習障害、能楽、プロレス
連ドラのそれもホームコメディで扱うには、どれもなかなか難しいテーマを、




全部まとめてごった煮にして、笑えたりしんみりしたりの心揺さぶるホームコメディに仕立てあげる力技。





これは長年の信頼関係が築かれている磯山晶P、金子文紀D、宮藤官九郎脚本、長瀬智也主演の4人ががっちりとスクラムを組んで挑んでいるからこそ成し遂げられることです。






親の介護や認知症が身近な年代にになってきたから、自分たちなりに、そこをあえて真正面から描いてみよう。
その果敢な姿勢に私めは拍手をおくります。




昔のことは事細かに覚えているのに、間近に起きたことは忘れてしまう寿三郎(西田敏行)。




まだ先まで引っ張るかと思っていましたが、ヘルパーのさくら(戸田恵梨香)が後妻業めいたことをしてきたことがバレてしまい、




寿三郎へも恋愛感情は無いと告白され、落ち込んでしまうも、翌朝にはケロリと忘れてしまうのです。




認知症認定で野菜を沢山言えず、一生懸命覚えたのに、今度は動物を言わされ、アタフタしたり…




トイレに行きたくなった時、漏らした時の合図を決めたり、





あるあるネタを、どぎつくなくサラリと笑いに変えるあたりのさじ加減も、西田敏行の好演あってこその絶妙さです。





長らく疎遠だった親子の入浴介護シーンは、「タイガー&ドラゴン」での長瀬智也と西田敏行の喫茶店での毎回おなじみのシーンを彷彿とさせ、




相変わらず息のあった二人のやりとりが、時におかしく、時にわびしく、毎回の楽しみになりそうです。




学習障害の子が能楽に興味を示し、祖父の寿三郎から手ほどきを受けるあたりは、伝統芸能の家の血を感じさせ、




そのへんも歌舞伎の脚本、演出の仕事もした宮藤官九郎の見聞が活かされているんでしょうね。
良いシーンでした。





今回の評価は…