老いるとか思い出とか…「生きるとか死ぬとか父親とか」第2話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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第2話で早くも確信しました。これは人生をしみじみと考えさせてくれる秀作です。




ある程度の年齢を重ねて、大事な人を亡くした経験を持たれた方には是非見ていただきたいと思います。




テレビ東京  金曜24時12分
「生きるとか死ぬとか父親とか」第2話

主演…吉田羊、國村隼
脚本…井土紀州
演出…上戸結希




今回のサブタイトルは「老いるとか思い出とか」
ラストに「弔いとか」が付け加えられました。




冒頭とラストにトキコ(吉田羊)がパーソナリティのラジオ番組の悩み相談があり、それが間にはさまる今回のエピソードと見事にリンクしている構成には感心しました。




冒頭の悩み相談は30代独身女性が自宅を購入し、最近できた年下の恋人にそれを伝えづらいというもの。




そこから同じように独身を貫いた亡き母の妹である叔母(松金よねこ)が入っているケアハウスに父親(國村隼)と訪ねるエピソードに入っていきます。




父親についてのエッセーを書くことにしたトキコは両親はなぜ結婚することになったのかを聞き出そうとします。




なんでこんな人と結婚したのかしらと憎まれ口をたたく叔母は、おそらく母がなぜ父親を選んだのかを知っているのでしょうが忘れたととぼけます。




認知症も進んでいるらしい叔母を元気づけようと、車イスで外出がままならない叔母をスーパーへ買い物に行こうと提案します。




喜ぶ叔母にメイクをほどこし、スーパーへ。
叔母が大好きなオレンジ色の口紅をつけてあげるのが伏線で、




その後間もなく亡くなった叔母の葬儀で、トキコは口紅をお棺に入れられないかと頼みます。




しかし、葬儀屋は燃え残るからと断り、父親が憤慨して掛け合うというシーンにつながります。



更に、ラストにまた悩み相談で、大学に合格し祖父母の家から通うことになった女子大生からの悩みにつながっていきます。




女子大生が使うのは独身を貫き亡くなった叔母の部屋で、そこに残っていてもう使えないものを祖父が捨ててくれないというのです。




その相談に涙をこらえて答えるトキコの言葉が心に響きました。




「他人から見ればゴミに見えるものでも、遺族にとっては大切な記憶なんです。(中略)人間には捨てられない記憶があるんです」




私めの実家でも父親は亡き母の物を全くと言っていいほど捨てていません。
捨てられないんだろうなとは思うので、捨てろとも言えないんです。




認知症が進む前に外食に行った時の嬉しそうな顔を思い出し泣けました。




今回の評価は…  4.5に近い4です。
このドラマ、が出るかもしれません。