私めは傑作「Mother」以降、坂元裕二脚本のドラマは支持してきましたし、このドラマも期待して見ているんです。
そんな坂元裕二擁護派の私めをもってしても、今回の脚本はいくらなんでもひねくれすぎでは？と眉をひそめる回でした。
フジテレビ 火曜21時
「大豆田とわ子と三人の元夫」第6話
主演…松たか子
脚本…坂元裕二
演出…中江和仁
八作(松田龍平)の店にとわ子(松たか子)の誕生日だからと集まった鹿太郎(角田晃広)と慎森(岡田将生)
そこに申し合わせたかのように３人の元夫とからみがある女性たちがやってきて、女優の美怜(瀧内公美)に気を使わせないために、個々のペアでなく男女6人で合コンのように談話する流れになります。
自己紹介からして慎森が例によって疑問を呈したり、こじれがちで自己紹介なのにやたらドキドキする危険な状態。
そのギクシャクした会話は楽しめはしましたが、延々と主人公のとわ子不在で、
揃いも揃って好感を持てない３人が、元夫たちにダメ出しするのを見せられる…
何を見せられているのかと頭に疑問符がたくさん浮かぶ中、やっと元夫たちはとわ子にはあんなことを言われなかった、とわ子には甘やかされていたんだと気づくシーンがありました。
なるほど、このためのあの女性たちだったのかと、ちょっと納得もしました。
遠回しというか、ひねくれているというか、こんな損な役をやらされた3人の女優さんたちも気の毒だったなと、
キャラには共感できませんが、女優たちには同情しました。
取ってつけたように、後から3人は男たちの魅力を褒め始めますが、それは別れるというかアプローチをやめるからで、
それぞれ身を引いていきました。
今回が第1章の完結なので…
どうでもいいよと3人の女性との別れを、特に感情を揺さぶられることなく見ていながら、いつになったらとわ子は出てくるのかとイライラはつのるばかり。
ようやく登場したら、かごめ(市川実日子)が突然死んたという流れ。
この唐突さにも面食らいましたし、なぜどのように死んだかの説明もなく、
かごめの葬儀を段どっていくとわ子をテンポ良く淡々と見せていき、親友を失った喪失感を描いていく。
説明して分かりやすければ良いとは私めは思いませんが、あまりにあれよあれよで、こちらも坂元裕二のどうだ、俺が書くと違うだろ？感がちょっと鼻をつきました。
そのまま1年後になっちゃいましたしね。
次回以降明らかになるのかもしれませんが、重要な役なのに、随分乱暴なかごめの扱いでした。
今回の評価は…