このドラマ、序盤の1話、2話がとにかくスゴかったですよね!思い返せば。
メイン脚本家の奥寺佐渡子とメイン演出の塚原あゆ子の組み合わせだったからです。
梨央(吉高由里子)と優(高橋文哉)が再会した第5話もこのコンビでした。
そして今回の第8話が4度目になります。
奥寺佐渡子のセリフだけで説明しきらないストイックかつ歯切れのよい脚本と、塚原あゆ子のたたみかけるスピーディーなカット割の編集と、怪しげなフラグを立てまくる思わせぶりな演出。
終盤に向けて視聴者の興味をぐっと高め直す回となりました。
TBS 金曜22時
「最愛」第8話
主演…吉高由里子
脚本…奥寺佐渡子
演出…塚原あゆ子
橘(田中みな実)がビルから転落死したので、未解決の事件は3つになってしまったこのドラマ。
改めて整理しますと…
①…15年前に、梨央に性的な暴行をした康介(朝井大智)を殺したのは誰?優なのか?致命傷は他にいたのか?
遺体遺棄したのは梨央の父親達雄(光石研)単独なのか?誰か手伝ったのか?
②…康介の父親、昭(酒向芳)が優に池に落とされ、上がってきた後に殺したのは誰か?
③…転落死した橘は自殺か?事故か?他殺か?他殺なら誰が殺したのか?
まだ明らかになってないままなのが、ここまで増えてきてしまいました。
橘が暴いていた後藤(及川光博)の不正ですが、今回でほぼ全容が明らかになりました。
後藤は家族は無く、自分を拾ってくれた会社がかけがえのない「最愛」のもので、そのために良かれと思って、不正な蓄財を続けていたのでした。
及川光博が演じると悪いことをしているのにどこか憎めず、哀れに切なくも見えるのが不思議ですね。
梓(薬師丸ひろ子)が後藤の不正を知っていたのか、知っていながら知らぬふりをしていたのか、そのへんは曖昧にぼかして今回は描かれました。
いろいろ含むところがありげな薬師丸ひろ子の懐の深い演技が、今回は堪能できましたね。
昭が殺された現場に残っていたペンは、大輝(松下洸平)と梨央の連携で、記念に5本だけ作られたペンだと分かりました。
持ち主は梓、梨央、政信(奥野瑛太)、後藤、加瀬(井浦新)の5人。
さも加瀬が怪しい!という感じに盛り上げる編集になってましたが、この段階で
明らかになるわけがないので、加瀬ではないんだな…とむしろ思いました。
回を追うごとに怪しさが濃くなってきた大輝の上司だった山尾(津田健次郎)は、今回はついに誰かに怪しげに電話するシーンがありました。
誰につながっているのか?
梓ですかね?
まだ怪しげにしてないだけまだまだ梓は何らかの関与が疑われます。
もう1人、怪しさプンプンの藤井(岡山天音)は今回はチラッと出てきただけで、まだまだシッポを出していません。
今回新たに気になったのは、治験を始めたのに、優が記憶障害を起こしているらしいこと。
橘を突き落としたのは優だったりしませんかね。
それだと悲しいですね。
今のところ、まだ怪しげに描かれてない人ほど怪しい。そう私めは勘ぐっています。いかがでしょうか?
今回の評価は…