このドラマは関西テレビと綾野剛の事務所の系列であるトライストーン・ピクチャーズとの共同制作です。
つまりは、綾野剛の意向がかなり作品に反映されやすい制作体制で、おそらく綾野剛はこういうテイストのドラマを作りたかったんでしょうね。
そのために、映画監督の藤井道人を演出に招き、後半は連ドラでは珍しい総合演出という肩書もつけて映画のテイストの強い作品にしました。
その体制になった後半は作品の質がグッと高まりました。
後半に関しては、おそらく綾野剛もご満足の仕上がりだったのでは?とも思います。
フジテレビ 月曜22時
「アバランチ」最終回
主演…綾野剛
脚本…小寺和久
演出…山口健人
前回の記事で書いたようにやはり藤田(駿河太郎)は、羽生(綾野剛)を撃ち殺さず、根っから大山(渡部篤郎)側について悪人になってしまったわけではありませんでした。
急所をうまくはずして撃たれた羽生は、それでも治療をしないまま、総理(利重剛)に近づこうとして捕らえられます。
牧原(千葉雄大)と明石(高橋メアリージュン)は自首し、山守(木村佳乃)は大山に屈服して従うことに。
西城(福士蒼汰)は大山に荷担した父親(飯田基祐)に正義を求めます。
これでダメかと思いきや、西城の父親が記者会見を開き、極東リサーチの不正を明かし、西城に協力した記者の告発記事も掲載され、
アバランチの意味通り、雪崩のようにSNSでアバランチのメンバーは悪くなかったと拡散されていきます。
更に、総理は大山を更迭します。
羽生が渡そうとした画像データを入手し、大山の悪業が総理の知るところとなったからです。
なんだか、手ごわい大山にしては、意外にあっさりとやられてしまったなと、ちょっと物足りなさはありました。
綾野剛も木村佳乃も気迫の演技でしたし、やはり形勢逆転してからの大山の複雑な感情を巧みに演じる渡部篤郎が圧巻でした。
しかし、姿を消した藤田の行方や、極東リサーチに拉致された大道寺(品川徹)の安否など、放ったらかしで終わりになってることもあり、
もしや、劇場版があるのかと思ってしまいました。
大山のその後も知りたいですしね。
今回の評価は…