期待に背かぬ出来にひと安心…「ミステリと言う勿れ」第1話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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秋ドラマの私めの期待度No.1は「日本沈没」でフタをあけたら残念な内容だったので、冬ドラマ期待度No.1のこの作品はそうならなければ良いのにと願っていました。





初回を見て安心しました。

ひとまず大丈夫なようです(笑)





フジテレビ 月曜21時

「ミステリと言う勿れ」第1話


主演…菅田将暉

脚本…相沢友子

演出…松山博昭




期待度ランキングの記事で私めはこのドラマの主演の菅田将暉をこう評しました。

「今この人が演じる作品は必ず見た方が良いと思える数少ない一人」




その表現は褒め過ぎでないことを、初回からしっかりと見せてくれました。

原作漫画も面白い名作だと思われますが、その原作ファンも幻滅させない見事な再現力なのではないでしょうか。





とにかく菅田将暉演じる主人公、久能整はこれまで無かったタイプの魅力的なキャラクターで、初回からつかみはOK!という感じでした。




友だちも彼女もいない平凡そうな大学生なんですが、恐るべき記憶力、博識、観察眼、洞察力の持ち主なんです。




同じ大学の学生が殺され、容疑者扱いされてしまう久能は、どんなに不利な物証が出てきても、うろたえることなく常に冷静に無実を主張し続けます。





のみならず、警察側の風呂光(伊藤沙莉)や池本(尾上松也)らの悩みや不満を見抜いて、その心をつかんで味方させ、風呂光にいろいろ頼んで調べさせ、真実を解き明かしてしまう。




取調室に座らされたまま、弁舌をふるって、いろいろ見抜いてしまう久能に、どんどん引き込まれていきました。




久能を犯人と決めつけ、自白させようと強圧的に取り調べをしていた藪(遠藤憲一)が、実はひき逃げされた妻子の復讐のため、そのひき逃げしたらしき学生を殺し、その罪を久能にかぶせようとしたことが明らかになります。




犯人扱いされた側が、犯人扱いする側の罪を暴くという逆転の皮肉。

更にひき逃げしたのは別の男で、それは無駄な復讐だったという皮肉。





そのシニカルな展開に息をのみました。

復讐するより、亡くなった妻子に思いをはせるべきだったと藪を諭す久能の言葉がせめてもの救いでした。




菅田将暉の相手の心を揺さぶる言葉の鋭さや深さが、傍観するわれわれ視聴者の心までえぐるようでした。




真実は人それぞれの捉え方や見方で変わるが、事実は1つとか、なるほどな~と感心させられました。

今後もさまざまな名言が出てきそうです。




菅田将暉を取り巻く遠藤憲一、伊藤沙莉、尾上松也、筒井道隆らも演技に抜かりはなく、




キャストに、脚本、演出と三位一体そろった上質な作品です。




次回はバスジャック事件に久能が巻き込まれ、さてどうなる?という話。

乗客は芸達者ぞろいで次回も楽しみです。




今回の評価は…8