このドラマ、これまで書いてきたように千秋役の板垣李光人も非常に良いんですが、
回を追って、忍(山口紗弥加)の夫、洋平役の宮崎吐夢の憎々しいヒールっぷりが
凄みを増してきていて見ものです。
テレビ東京 金曜24時12分
「シジュウカラ」第4話
主演…山口紗弥加
脚本…開真理
演出…成瀬朋一
千秋(板垣李光人)と忍は不倫しているんだろうと疑う洋平は、あんただって浮気していたでしょうと忍がなじると逆ギレ。
男の浮気と女の浮気は違うんだと、最低ないいわけをします。
漫画を描く仕事部屋にベッドを入れた忍に対しても、オレの稼ぎがあるから漫画描けるんだろ…とか、私に子育てや家事を押し付けてたのにとなじる忍に、
そこまでオレがやったらおまえは何をやるんだとか、モラハラ全開のイヤ~な発言を連発。
こんなイヤ~な夫は最近のドラマでは珍しいほどのレベルで、「愛しい嘘」の徳重聡演じる野瀬は不気味なだけで、不快感や嫌悪感では格段にこちらが勝ります。
こんな人いそうだなという生々しいリアルさがまた嫌らしさを増しているんですね。
千秋への嫉妬から、嫌がる忍にベッドで迫るとか、そのクズさが絶妙です。
ヒールが憎々しければ、ヒロインの苦悩はさらに高まるわけで、このドラマを盛り上げています。
今回、忍で良かったのは、千秋との親密さに嫉妬する幼なじみで千秋を好きな星宙(榊原有那)が、
千秋は中学くらいから年上の女性相手に売春していたことを明かされて、逆に言い返した言葉。
「他人の秘密を自分の優越感のために利用しない方がいいと思うよ。相手が大事な人なら尚更」
大人な対応で、星宙の鼻っぱしらを折り、ちょっと溜飲が下がりました。
山口紗弥加の良さが出たシーンでした。
今回で演出が替わり、映像からもゾクリとさせるカットが減りました。
そこは残念でした。
今回の評価は…7