優れた脚本はその回のエピソードをきちんと描きつつ、そこに登場人物たちのキャラをより深めるためのものも無理なく織り込んできますね。
今回のこのドラマはそのお手本のような見事な脚本でした。
NHK 火曜22時
「正直不動産」第7話
主演…山下智久
脚本…根本ノンジ
演出…川村泰祐
今回のメインエピソードはメインバンクの融資課の榎本(泉里香)が、永瀬(山下智久)を好きだったのにイヤな思いをさせられた腹いせに、うまく利用しようと協力を求めてきた案件。
一戸建てに住む老夫婦(前田吟、中田喜子)が今後を見据えて、家を売却し、賃貸への住み替えを望んでいて、
永瀬に駅から遠いから売りにくいことや、高齢者は賃貸では嫌われやすいことを率直に言わせ、
榎本の銀行がすすめる自宅を担保に金を融資してもらえるプランをすすめるのでした。
この融資って最近よく聞きますよね。しかし、うまい話にはウラがあって、例の風が吹くと、永瀬はもしも長生きして契約期間を越えると融資額を返さないとダメで家を手放すことになると明かしてしまいます。
なるほど、そうなのかと初めて知りました。ホント勉強になりますね、このドラマは。
勧誘を邪魔され、榎本はご立腹でしたが、紆余曲折あった末に家は売り、永瀬が老夫婦の娘が住む近くに賃貸物件を探し、売った金を榎本の銀行で資産運用することになりました。
今回も正直により良い方へ導いた永瀬でしたが、なぜ永瀬は登坂不動産に入ることになったのか?ウソをついてまで営業トップになりたかったのか?も明らかになりました。
元々は永瀬は正直でまっすぐな人間だったんですね。
おまけで、部長(シソンヌ長谷川)がなぜ登坂不動産に入ったかもわかりました。
2人をひきつけた登坂社長(草刈正雄)は
懐深い良い人に思えますが、ミネルヴァの鵤社長(高橋克典)はなぜ、登坂を憎んでいるんでしょうか?
次回あたりわかりそうですね。
今回の評価は…8