春ドラマアカデミー賞、続いては最優秀主演女優賞です。
女優主演作品は5本だけなので、ノミネートなしで寸評します。
「元彼の遺言状」
綾瀬はるか
ヒロインが共感をもたれにくいキャラクターで、中盤までずっとそんな感じでした。綾瀬はるかの活かし方をこのスタッフは把握できてなかったようです。
原作をいまだに読んでいないので分かりませんが、脚本家が綾瀬はるかに寄せてキャラクターをいじることができてなかったんでしょうね。残念な主演作品になってしまいました。
「持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~」
上野樹里
上野樹里にヨガインストラクターの役をやらせるアイデアは良かったと思います。ヨガのレッスンでインストラクターのしゃべりがとても大切なのがよく分かりました。
上野樹里の声の質が、ヒーリングにもなるし、す〜っと心に入っていく感じがしました。
「明日、私は誰かのカノジョ」
吉川愛
顔のアザや、ネグレクトされた暗い過去を隠し、レンタル彼女で相手の望むカノジョになって見せる雪の二面性を、高度な表現力で演じきりました。
特に親友リナにも、一番言われたくない「可哀想」という言葉を言われ、絶望感漂う暗い目をしたシーンが印象的でした。
「悪女~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~」
今田美桜
テンション高めで、やたらとポジティブという私めが苦手とするタイプのヒロインでしたが、不思議とイヤにならずに見られたのは今田美桜の根っからの人柄の良さを感じさせる演技のおかげかもしれません。
コロナ禍が続いた今、元気を与えてくれる演技は時節柄も良かったと思います。
「やんごとなき一族」
土屋太鳳
これぞ土屋太鳳という感じの役でしたね。やはりアグレッシブに何かと戦う役が土屋太鳳はハマりますね。
男尊女卑に歯向かう姿勢が初回からブレずに進み、周りの女性たちにも影響を与えていく…その感じが痛快でした。
以上5人から最優秀主演女優賞に選んだのは…
「明日、私は誰かのカノジョ」
吉川愛
途中からオムニバスで他の女優がメインとなる回が続き、主演らしい存在感を示せた回は少ないのですが、それでも選びたくなるほど良かったです。
子役の時から二面性のある役を達者に演じていたので、彼女にとっては何を今さら…って感じかもしれませんが、
一時休業から事務所も芸名も変えて復帰して5年、ようやく若手女優の主演クラスの一角に食い込む日が近づいてきました。