今回で家定(愛希れいか)が亡くなってしまいました。私めは宝塚にはうといので、娘役トップの愛希れいかのことをよく知りませんでした。
このドラマで初めて顔と名前を認識した次第で、大河ドラマの「青天に衝け」で井上馨の武子夫人を演じていたんですね。調べたら…あ~そういえば凛とした美しさで誰なんだろうと思ったのを思い出しました。
NHK 火曜22時
「大奥season2」第18話
脚本…森下佳子
演出…川野秀昭
このところ目まぐるしく駆け足で展開してきていましたが、今回、家定が懐妊し、家定と篤胤(福士蒼汰)が幸せを噛みしめあう件りが、このドラマにしては割と丁寧に描かれました。
篤胤が家定に喜んでもらおうと、流水紋の裃を新調して、その美しさに見惚れるも素直に褒められずにプリプリしてしまうところとか、家定の可愛らしさが出ていて、それにつながる篤胤に素直に好きな気持ちを伝えるシーンが活かされました。
将軍の顔と恋する乙女の両面を巧みに愛希れいかが演じ分け、家光を好演した堀田真由を思い出させました。
しかし、そんなほのぼのシーンの反面、井伊(津田健次郎)が不穏なことを言ったり、またまたカステラが出てきて毒入りでは?と疑った目で見てしまったりで、
この幸せな時間は長くないんだろうなと思っていたら、案の定でした。
家定が亡くなるシーンは無く、既に亡くなったと1か月も経ってから篤胤や瀧山(古川雄大)には知らされたのです。
妻子を共に喪った篤胤の落胆は激しく、井伊を疑ったり、養父斉彬に代わって島津を継いだ久光を疑ったり…
自分はこれからどうしたらよいかと失意の淵に立たされます。
そんな篤胤に光を与えたのは将軍を継いだ家茂(志田彩良)でした。
家定や正弘(松下奈緒)が成そうとしたことを自分が引き継ぎたいから、いろいろ教えてほしいと、篤胤を父上と慕うのです。
篤胤は自分にはまだ成すべきことがあると生きる気力を取り戻します。
篤胤役の福士蒼汰はseason1の有功の時も高く評価しましたが、役者として一皮むけたな…としなやかな中に見せる鋼のような強さがこの役でもしっかりと出ています。
大奥を江戸幕府の最後まで守り続け見届ける天璋院のこれからをどう演じてくれるのかとても楽しみです。
公武合体のために家茂の妻として送り込まれた和宮(岸井ゆきの)は男のはずが実は女性で、
この作品らしいひねりがきいていて、さてどう対応するのか次回が楽しみです。
今回の評価は…8