産む者と託す者の葛藤…「燕は戻ってこない」第3話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

連ドラについてじっくり語るブログ

連続ドラマでこれは面白いという作品のみをマメにチェック!

その内容紹介、批評、さらにヒット分析など、あらゆる情報を連ドラ好きの方々のために提供するブログです。

代理出産で実際には産むが母親にはならないリキ(石橋静河)と、他人が産んだ子の母親になる悠子(内田有紀)





ホントにそうなっていいのか?

当然、そこには葛藤があるわけで…




※この記事は昨夜放送のものではなく先週5月14日に放送された第3話の記事です。




NHK  火曜22時

「燕は戻ってこない」第3話


主演…石橋静河

脚本…長田育恵

演出…田中健二




基(稲垣吾郎)と悠子の夫婦と、リキはエージェントの青沼(朴路美)立ち会いのもと対面します。





自分は精子を提供するだけで、長年の夢が叶うので前のめりにはしゃぎ気味の基とは対照的に、




リキはこの男の子を産むのかとか、奥さんはどう思ってるのかとか気になります。




心の声など流さず、あくまでリキの目線で表現する脚本、演出が秀逸でした。





悠子は悠子で、若いのに他人の子を産むなんてホントにいいのか?と探るような目でリキを見ています。





2人はトイレで一緒になり相手のことを探りあいます。

産んでいいのか?託していいのか?それぞれまだ葛藤があるからです。




そんな2人にグイっとためらいを払拭したのがエージェントの青沼で、後からトイレに入ってきて、圧の強い口調で持論を展開し、人を助ける素晴らしさを強調します。




これは困ってる人を助けるビジネスなのだと割りきったリキは、報酬に1千万を要求します。





リキの若さと美貌を気に入った基は快諾します。



帰り際、基から車代で5万をもらったリキは早速にいろいろ買い物をしてしまいます。

貧困を脱するためのカネの魔力。

例の隣人(酒向芳)にからまれても、以前と違って毅然とした顔ではねのける強さがついたのでした。




一方、悠子は才能ある基の子を授かりたいと熱望し、自分も結婚したのに果たせないで人にゆだねることにもやもやしたものがありましたが、




親友の春画アーティストのりりこ(中村優子)が恋愛感情をもてないアセックスで、恋愛に多様性があるように、




生殖にも人それぞれの多様性があってよいと割りきることにしたようです。




とはいえ、どちらもそう簡単に割りきれはしないでしょうけどね。




リキの同僚のテル(伊藤万理華)は強烈なキャラでユニークですが、リキに女性用の風俗をすすめる理屈が私めにはよく分かりませんでした。




代理出産前なんだから、それはダメでしょう!ってハラハラしたら、リキはすぐに指名してましたね。

どう考えてもややこしくなりそうです。




あと、相変わらず、基と母親の千味子(黒木瞳)の身勝手でクレイジーな会話が私めのツボです。

稲垣吾郎と黒木瞳ならではですね。




今回の評価は…8