初回離脱が多そうですが…「新宿野戦病院」第1話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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クドカンが歌舞伎町にある救急受け入れもする病院を舞台に初めて医療ドラマを書くということで、私めが夏ドラマ期待度ランキング2位にした作品です。




クドカンですからクセの強いドラマになると覚悟はしていましたが、やはりかなりクセ強めで、初回で離脱する人が多そうですね。





フジテレビ  水曜22時

「新宿野戦病院」第1話


主演…小池栄子、仲野太賀

脚本…宮藤官九郎

演出…河毛俊作



私めがこのドラマに懸念したのは、宮藤官九郎の脚本をフジテレビでやったらどうなるのか?ってことでした。




宮藤官九郎は23年前に1作品だけ織田裕二主演「ロケット・ボーイ」というドラマを書いています。




「池袋ウエストゲートパーク」と「木更津キャッツアイ」の間に書かれた作品ですが、全く覚えていません。たぶん見てないんでしょう。




それっきり書いてないのは、フジテレビ側も宮藤官九郎側もあまりうまくいかなかったんでしょうね。




…なので、今さらまた書くと言っても、うまくいくのか疑問だったんです。




長年何度も作品を作ってきたTBSの磯山P、金子Dチームと「不適切にもほどがある」という傑作を作ったばかりですから余計に気になります。




…で、初回を見て、う~ん、やはりまだうまく噛み合ってないな…と感じました。宮藤官九郎の脚本をもてあましている感じというか、合わせようと頑張りすぎてるというか、とにかくしっくりはいってないんです。




初回だからまだ仕方ないのかなとは思いますが、ちょっと様子見は必要です。




スタッフはそうですが、手練ればかりを集めたキャストたちはそれぞれ与えられた個性的なキャラを早くもいきいきと演じていました。



アメリカで軍医をやってきた手術は雑だがハートは強いヨウコに小池栄子。

美容皮膚科志望なのに、麻酔医として伯父の病院を手伝ってるだけのチャラ男で金儲け主義の享に仲野太賀。


アル中で手が震えて外科医としては使いものにならない院長の啓介に柄本明。

赤字の病院を潰して建て替えようとしている啓介の弟で享の父の啓三に生瀬勝久。

医師になれずソーシャルワーカーになった啓介の娘、はづきに平岩紙。

長年献身的に啓介に仕えてきた経理担当の白木に高畑淳子。

なぜか英語が堪能で男女どちらか見分けがつかない看護師長のしのぶに塚地武雅。

パパ活にうつつを抜かしている内科医の横山に岡部たかし。

病院に入り浸っている交番の巡査の岡本に濱田岳。

謎めいたNPO法人代表の南に橋本愛。



…と、まあ多士済々、よくぞ揃えたというキャスティングです。



中でも小池栄子演じるヨウコは、強烈なキャラで英語でペラペラしゃべりながら突然岡山弁にもなり、腕が良さそうでも 元軍医のため手術は雑というこれまでにないアクの強い医師なんです。




初回は銃撃事件を起こしたあと硬膜下出血で倒れた駐輪場の管理人で元ヤクザの加地(花王おさむ)と、撃たれた難民申請がおりず違法滞在中のムハマドをどちらも平等に手術するという話でした。




「平等」というのはこのドラマのテーマでもあるようで、アメリカでは医療費が高く貧富の差で医師のレベルも違うという話や、戦地では貧富の差も何もなく同じに死傷者は扱われるという話も出てきました。




歌舞伎町というカオスに人々がうごめく町で誰でも平等に救う…そんな話に思えました。



この先、宮藤官九郎らしく感動的なエピソードも盛り込んでくるのでは?と期待しています。




早く脚本と演出が噛み合ってくれることを願うばかりです。




初回の評価は…7