既に逸材の片鱗を見せていた河合優実…「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」第1話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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「不適切にもほどがある」の阿部サダヲの娘役で、一躍注目を集めた河合優実ですが、こちらの方がBSで放送された方が先だったわけで、




この作品を見ると、既に逸材ぶりを十分に見せていたことが分かり、やはり彼女は将来大物になると確信させられます。




NHK   火曜22時

「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」第1話


主演…河合優実

脚本…市之瀬浩子

演出…大九明子



ラスト近くにダウン症の弟ばかりでなく、脳出血の後遺症で母親(坂井真紀)は車椅子となり、父親(錦戸亮)も既に亡くなっているとわかり、




七実(河合優実)のこんなモノローグが流れます。

「家族の死、障がい、不治の病、どれか1つでもあれば、どこぞの映画監督が泣かせてくれそうなもの…」

「それ全部、ウチの家に起きてますけど…」




この言葉にしびれました。

原作は岸田奈美の自伝的エッセイで、ほぼ実話に近いだけに、当事者だからこそのリアルがそこにあり、





家族に何かあったら、家族は確かにこんな感じだよなととてもうなずけました。深刻でも淡々としているんですよね。





私め自身も母が認知症になったり、兄が障害者になってしまったりした時も、家族としてやるべきことを淡々とやっていました。



とりわけこのドラマの舞台は関西だけに、関西弁のやりとりは笑いも含まれて、深刻なだけにはならない逞しさやしたたかさも感じさせます。




弟役には実際のダウン症の少年が演じていて、そこもきちんと描いているのがNHKならではで、その姿勢を評価したいと思います。




とかくできないからとネガに考えがちな母親と違い、七実はやれることをやらせて、そのできる姿を見て母親は幸せを感じるというのが、このドラマの良さに感じました。




友だちとの接し方や、彼氏との接し方、自分の信念の通りに生きるヒロインの強さは魅力的です。

河合優実の大人びた落ち着きぶり、胆のすわった感じがよく活きています。

次回以降が大いに楽しみです。




第1話の評価は…8