ヒューマンドラマとしてだけでも十分秀作になりそうですが、サスペンス要素も入ってくるようで、欲張りすぎておかしなことにななければ良いけど…とむしろ不安になる初回でした。
TBS 金曜22時
「ライオンの隠れ家」第1話
主演…柳楽優弥
脚本…徳尾浩司、一戸慶乃
演出…坪井敏雄
両親を事故で亡くした洸人(柳楽優弥)は市役所の福祉課に勤めながら、自閉スペクトラム症の弟、みっくんこと美路人(坂東龍汰)と2人で暮らしています。
職場でも家でも波風を立たせず、「凪のような」変わらない日々を送ろうと心がけている洸人の前に、ライオンと名乗る少年(佐藤大空)が現れます。
異物が現れると、たちまち美路人の様子はおかしくなり、洸人の家に住みつこうとするライオンに抵抗を示します。
坂東龍汰は流石!演技力のある人だけに美路人という難役を不自然さ少なく、リアルに演じています。
それに対して柳楽優弥は終始、腹にためる抑えた演技で、息苦しさの中で耐え続ける洸人を好演。
期待通りにこの2人の組み合わせは成功しています。
洸人はライオンを警察に連れていこうとしますが、ライオンには虐待されたあとが生々しくあり、それを見ると親のもとに戻すのはしのびなくなります。
美路人もライオンのあざを目にして、「そのプライドは安全ですか?」と洸人に訴えかけます。
更に、ライオンがマヨネーズを何にでもかける様子や、「あとはよろしく」とLINEが来たことから、異母姉の愛生がライオンの母親なのではと思えてくることから、洸人は揺らぎ始めます。
結果、警察に行く寸前に、洸人はライオンを家に連れ帰ることにするのでした。
違う景色をあえて見ることにしたことで、この先いろんなことがふりかかるようです。
ライオンの母親は尾野真千子のようですし、父親は向井理のようです。
母親が心中を図ろうとしたようで、ということは2人を探している父親が虐待していたんでしょうか?
刑事(柿澤勇人)に近づく記者(桜井ユキ)やら、この先どうからむか気になります。
まずは今後が気になるスタートでしたが、「最愛」のように優れたヒューマンサスペンスになるでしょうか?
第1話の評価は…8