いざ菜々緒が実際に演じているのを見たら、デキる女性に見えるヒロイン鷹野のポンコツぶりが想像以上に笑えました。
ナイスキャスティングですね。
週末、気楽に見て楽しめるコメディになりそうです。
テレビ朝日 金曜23時15分
「無能の鷹」第1話
主演…菜々緒
脚本…根本ノンジ
演出…村尾嘉昭
朝ドラの「おむすび」を書いているはずの根本ノンジが脚本です。
いつこちらを書いたんでしょう?
不思議ですが「正直不動産」を書いた人ですから主人公のキャラの立たせ方や、
脇キャラもそれぞれ際立たせながらお仕事ドラマとしても良質な群像劇にしてるあたりはベテランならではの安定感です。
菜々緒の鷹野は採用面接に現れる初登場シーンから、その容姿から放つデキるオーラがスゴくて、これが無能なら確かに笑えるなと期待感を高めました。
この鷹野がスゴいのは無能なポンコツなのにあくまで堂々としているところで、周りが手を焼くさまが何とも気の毒です。
職場ではありませんが、鷹野がゲーセンのクレーンゲームでスゴく取れそうなオーラを放ち、みんなが見守る中で全く取れないシーンが絶妙に面白かったです。
そんな鷹野の世話係を押し付けられるのが鶸田(塩野瑛久)。
(このドラマ、人物には皆鳥の名がついてます)
弱い鳥と書いてヒワって読むんですね。
この鶸田は鷹野とは対照的に見た目は自信なさげで、クライアントに印象は悪いんですが実は有能というキャラ。
大河ドラマの「光る君へ」で一条天皇を高貴に演じている人と同一とは思えない塩野瑛久の変貌ぶりです。
意外と器用な人なんですね。
役によってさまざまにキャラを変えるカメレオン俳優の井浦新はこのドラマでは鳩山という名前通りに、優しく鷹野をフォローしてくれる温厚キャラです。
他にも空気を読み要領のよい雉谷(工藤阿須加)、出世欲が強く社内の情報通の鵜飼(さとうほなみ)、アップデートできない老害の営業部長の朱雀(高橋克実)、変人の多い開発部を部長としてドライにまとめる鴫石(安藤玉恵)と個性派ぞろい。
この先、ポンコツ鷹野が何を巻き起こすか楽しみです。
第1話の評価は…7