プロ棋士になれなかった弁護士…「法廷のドラゴン」第1話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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ちょっと面白そうだなと予想した作品ですが、予想通りにちょっと面白かったです…(笑)




とにかく主人公の設定がユニークでいいですね。藤井聡太の出現以降、将棋界の注目が高まった中で、女性初のプロ棋士の夢やぶれたヒロインは、父親が判事ということもあり、弁護士になって何でも将棋にからめて事案に挑むというのが面白く見られました。




こういったひねりのきいた法廷ものは私めの好みです。




テレビ東京 金曜21時

「法廷のドラゴン」第1話


主演…上白石萌音

脚本…戸田山雅司

演出…堀江貴大



原作漫画があるのかと思いきや、実は原作は無いオリジナル脚本で、そう考えると脚本は「相棒」を何本も書いているベテランの戸田山雅司だけに、しっかりと書かれているなと感心しました。




亡き父(藤井隆)から法律事務所を継いだ頼りない虎太郎(高杉真宙)と、竜美(上白石萌音)が出会うシーンからして面白かったです。




これから裁判に臨む虎太郎の資料を竜美が盗み読みして、どんな判決になるかを将棋の封じ手のように書いて封筒に入れて渡したら、あとで虎太郎が中を見たら、その通りの判決だったという流れでした。




敗訴続きで弁護士は虎太郎だけになってしまった法律事務所に竜美が入ることになり、早速依頼が来た案件を虎太郎と一緒に担当することになります。




とにかくこのドラマ、キャストのバランスが良くて、竜美役の上白石萌音は女流棋士っぽいたたずまいで、何でも将棋にからませて考える変人ぶりが浮ついて見えない品の良さ、親しみやすさがこの人ならではです。




対する虎太郎役の高杉真宙は昨年の大河「光る君へ」ではヒロイン紫式部の頼りない弟を好演してましたが、こういった役はハマり役で、オリジナル脚本なので2人ともキャストに寄せたキャラクターにできるのも強みですね。




秋ドラマの「嘘解きレトリック」の鈴鹿央士と松本穂香ペアに続くほのぼのペアになりそうです。




そして、そんな2人をサポートするのが先代所長の頃からいるベテランパラリーガル兼経理の乾(小林聡美)。




こちらは中島健人主演の「しょせん他人事ですから」で白石聖とのペアに片平なぎさもいた構図と同じですね。1人大人がいるのは大事なんです。




初回のエピソードは松坂慶子がゲストで不用品買取詐欺にあったようだが、取られた中のある品をどうしても取り戻したいという依頼でした。




法廷での駆け引きを将棋における攻防にたとえて、悪手だったと反省したり、




相手の戦法にはこう対抗したらとか、将棋にからめて見せていくのがユニークで新鮮でした。




毎回これをやっていくのは大変でしょうが期待したい作品です。

脚本が「相棒」の人だけにエピソード自体も妻子とうまくいってない息子(山中崇)を改心させるなどハートフルな部分もあり、そこも良かったです。




金曜日は連ドラ4本あり、どれをリタイアするか悩ましいことになりそうです。




1話の評価は…7