罪を犯した親と誇れた親…「クジャクのダンス、誰が見た?」最終回 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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最終回、バタバタと真相が明らかになっていきましたが、理解が追いつけずモヤモヤしたところも残りました。




しかし、親子愛で感動的なシーンもあり、それなりに満足のいく最終回たりえた気はします。




TBS  金曜22時

「クジャクのダンス、誰が見た?」最終回


主演…広瀬すず

脚本…金沢知樹、長花枝薪

演出…田中健太




東賀山事件が起きた旧林川邸に心麦(広瀬すず)たちが踏み込むと、京子(西田尚美)が夫の赤沢(藤本隆宏)を刺したあとでした。




逮捕された京子は何があったかを語っていきます。

原作では京子がなぜ殺人するに至ったかをかなり丁寧に描かれているようですが、ドラマでは駆け足で描いたので、???ってなるところもありはしました。




まず私が混乱したのは京子の息子の守(野村康太)は心麦=歌の異父兄なんですね。

演じているのが野村康太なので年下で歌を手放したあとに産まれた子だとてっきり思っていました。




しかし、鳴川(間宮啓行)もそうですが、なぜ殺人に至ったかを知れば知るほど、殺すことはなかったのでは?という疑問がわき、1ミリも同情できませんでした。




京子は弟が餓死するという悲惨な過去があったとはいえ、赤沢と別居し、幼なじみと立ち上げた事業で知り合った林川(野間口徹)と親密になり妊娠してしまいます。




林川には父母も妻も子ども2人もいたのですが、妻とは離婚して京子とその子を迎えようとしていたようです。



しかし、あの事件の日、京子が赤ちゃんを連れて林川と林川邸に行くと、精神を

病んでいた妻はすでに林川の両親や子ども2人を殺していました。

なんで?とは思いましたが、そんな妻を林川は絞殺しました。



そして、またなんで?なんですが、林川は世間体を気にして、誰かにみんな殺されたことにすると言って、自分以外を吊るしたあとに自分も首を吊って死にます。



そして、またなんで?なんですが、京子は娘を置き去りにして逃げてしまいます。



守を連れてまた赤沢のもとに戻り、なにくわぬ顔で生きてきたようです。

力郎(酒向芳)が冤罪と知りながら知らんぷりもしていたわけです。




一方、春生(リリー・フランキー)は、林川家に聞き込みに来て、惨状を目にして、1階に置き去りにされた赤ちゃんを2階に移します。



後から赤沢らが駆けつけたので、裁判で力郎が赤ちゃんの声は1階からだったと言っても、ウソをつくな!になったんです。




春生は自分が2階に移したのを黙ってました。冤罪に自分が加担したのに悔いて、真実を探ろうとし始めます。




それを知った京子は、力郎の冤罪に加担した担当検事の鳴川を巻き込み、春生を訪ねて殺し放火もします。

しかし、よく鳴川を巻き込んだなとも思いました。



長々と書いてしまいましたが、そちらにはあまり心動かされず、スタッフも力点を置いていたであろう2つの親子愛のシーンに打たれました。




1つは冤罪が晴れて出所がかなった力郎と友哉の再会シーン。

このドラマで初めて成田凌が見せる穏やかでやわらかい表情。

力郎は渡せなかったグローブを持ってきます、、泣けましたね。




また、力郎に息子同然に可愛がられ、その冤罪を晴らすため努力してきた神井(磯村勇斗)の喜びをかみしめる顔も良かったです。




身勝手な人々のせいで長い年月を奪われた親子の悲哀が改めて浮かび上がりました。




そして、春生は心麦に感謝の言葉を言うためにスマホにその練習の映像を残していました。




皮肉な運命の巡り合わせで親子になった2人の固い絆の尊さが、こちらは浮かび上がりました。

「生まれてきてくれてありがとう」の言葉に打たれましたね。




いろいろ???はありましたが、最終回まで役者さんたちの好演に救われたドラマでした。




最終回の評価は…7