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連ドラについてじっくり語るブログ

連続ドラマでこれは面白いという作品のみをマメにチェック!

その内容紹介、批評、さらにヒット分析など、あらゆる情報を連ドラ好きの方々のために提供するブログです。

10日放送の第10話と17日放送の最終回をまとめての記事になります。




このドラマはヒロイン西園寺(松本若菜)のユニークな生き方にオリジナリティーがあり、それが最終回までしっかりと貫かれたのが良かったです。




TBS   火曜22時

「西園寺さんは家事をしない」第10話、最終回


主演…松本若菜

脚本…宮本武史(10、終)、兒玉宣勝(10)

演出…山本剛義(10)、竹村謙太郎(終)




10話は楠見(松村北斗)への恋愛感情を自覚した西園寺が、父親の康平(浅野和之)を隣に住まわせるからという理由で、楠見たちに引っ越してもらうことに。




ニ拠点のニセ家族になろうということで楠見は引っ越し先を探しはじめます。

あわせて西園寺にお迎えとか頼めなくなるので家事代行の人も探します。




何人か会った中でルカもなついて選んだのは恐山でイタコをやっていたという川口(高畑淳子)でした。




ここにきて高畑淳子が演じるってことは…と怪しんだら最終回では、彼女が西園寺の家から出てしまった母親だとわかりました。




西園寺の妹・琴音(村川絵梨)が出産し、慌てて駆けつけた西園寺が忘れたスマホを届けに来た楠見は、康平と会い、康平は琴音の家のそばに住むと知ります。




ウソをついた西園寺をなじると、2人は言い争いになり、怒りのあまり本音が出てしまい、お互い相手を好きだと告白することになります。




皮肉な流れで、素直ではない西園寺らしい告白ではありましたね。




2人が帰るとルカが「さようなら」と置き手紙をして家出してました。




それが最終回への引っ張りで、大したことないんだろうと思ったら案の定、横井(津田健次郎)が一緒にいてくれて、横井は歌舞伎の黒衣のようにいても見えない存在になってました。




ルカはニセ家族がなくなるのはイヤらしく、どうしたらルカに納得してもらうかが西園寺と楠見の最終課題になりました。




また、ルカがたまたま会った川口の家に身を寄せたので、西園寺は母親になぜ自分たちを捨てて家から出ていったのかを聞くことができました。




母親の理由はわからなくはなかったですが、それでもな~と引っ掛かりはしましたね。




ラストは西園寺と楠見親子は海外へ。

新たな家族の姿を作っていくんでしょう。前向きな終わり方でした。





このドラマ、この枠らしい胸キュンな恋愛ものになってしまったらイヤだなと思い気にしながら見ていましたが、




そうならずにユニークなまま終わってくれました。

松本若菜には主演オファーが増えそうです。




10話、最終回ともに評価は…7








こちらは昨夜放送の第9話でなく、先週10日に放送された第8話の記事です。

お間違いないように。




今回は七実(河合優実)の祖母芳子(美保純)がクローズアップされました。

まだらで認知症になってきている芳子を、七実はとかく疎んじがちでしたが、





芳子のことをいろいろ知ることで、認識が新たになりました。




NHK  火曜22時

「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」第8話


主演…河合優実

脚本…市之瀬浩子

脚本・演出…大九明子




ひとみ(坂井真紀)の入院中、神戸の実家でダウン症の弟・草太(吉田葵)と認知症が悪化しつつある芳子の世話をするようになっている七実。




そんな中、七実が留守にしている間に芳子は大阪の自分が住んでいた家に行ってしまい、中に入れないので隣家の住吉(片桐はいり)に世話になり、住吉から留守電が入っていて迎えに行くことに。




今回は若き日の芳子(臼田あさ美)が、どのように嫁いできて、大家族をどう切り盛りし、どんな夫(黒田大輔)で、ひとり娘のひとみをいかに可愛がって育ててきたかが明かされました。




貧しい家に育った芳子は奉公に出され、知り合った茂に迎えられ嫁に。茂は部品工場の社長で茂の両親、妹2人も同居、ひとみが産まれると7人家族を芳子1人が切り盛りしていました。




年老いてもまだ名残のある芳子のバイタリティーはこの頃からだったんですね。



七実が芳子の作る料理は茶色いとイヤがってましたが、醤油をたっぷり使う芳子の料理は茂の家族に好まれ、嬉々として魚の煮付けなどを得意にしていたのでした。



当初は優しい茂でしたが、大の競馬好きで散財したり、酔って帰ってきて荒れたり、挙げ句工場はつぶれたりで芳子はかなり苦労したようです。




しかし、いつも近所には明るく振る舞っていたので近所の人たちからも慕われていました。




芳子がひとみが何であんな酷いめにあうのか、もっと元気な身体に産んであげたら良かったのに…と道端で泣き出すシーンは、芳子らしからぬだけにグッと来ました。




七実はひとみに芳子の認知症のことを告げますが、ひとみは気づいていたようです。それを受け入れたくなかっただけのようです。





私めも母親が認知症になった時はそうでした。まだ会話できる時は特にそうなんですよね。




ひとみは芳子は幸せだったのかと気がかりのようでしたが、ひとみたちに料理を作って食べてもらえるのは芳子には今も幸せなのでした。




親子でもなかなか親が若い頃の話をゆっくり聞けることってなかなか無いんですよね。

母親とはできないまま認知症になってしまったので、今は実家に帰るたびに父親から話を聞くようにしています。




8話の評価は…8

















こちらは先週9日に放送された第10話の記事になります。お間違いのないように。記事が遅れており申し訳ありません。



フジテレビ  月曜21時

「海のはじまり」第10話


主演…目黒蓮

脚本…生方美久

演出…山岸一行




今回の冒頭は小学生になる海(泉谷星奈)のために水季(古川琴音)が名前を書く練習をさせるシーンから始まりました。



漢字を知りたがる海のために「海」という字を書いてあげ、海という字には氵が入っていて、これは水だから、「水季」の水が入っていることを教えてあげます。




これがラストの海が「南雲」から「月岡」に名字が変わるのを受け入れるシーンにつながっていきます。




さて、弥生(有村架純)と別れて、1人で海を育てていく覚悟を決めた夏(目黒蓮)ですが、いざそれを実行するとなると

クリアしないといけない問題があるわけです。




その1つが海の転校。海は転校することを嫌がっています。それを夏が受け入れるとなると海の住む小田原から通勤ってことになります。




実は小田原は私めの故郷でして、この小田原というのが絶妙な距離感なんです。

東京に通おうと思えば小田急やJRを使って通えなくはないんですね。




しかし、翔平(利重剛)が言うように営業職の人が通うには厳しい距離ではあるわけです。私めの兄は事務職なので通ってましたが…。




だからと言って転職するとしたら、職場の先輩の藤井(中島歩)が忠告したように、慣れない子育てと新たな職場でのストレスが重なってボロボロになったら子どもには二次災害になるというリスクはあります。




また、海と暮らすことになると今は海と一緒に暮らしていることで水季を亡くした悲しみを癒せている翔平や朱音(大竹しのぶ)から海を奪うことになります。




転職してもいいと思っていることを伝えるといつも淡々としている翔平が珍しく感情的になり、こう言いました。

私めはグッときましたね。



「いいの、いいの、水季だってね、1人でやってたわけじゃないんだから。孫や子どもに甘えられないで、何生きがいにしたらいいの?娘がもういないっていうのに…」




そうなんですね、海を通じてまだ水季がいるようなつながりを感じていたんですね。それが痛いほど伝わりました。





海が転校したくない理由も夏は翔平や朱音と一緒にいられなくなるから…くらいにしか考えていませんでしたが、





海の担任の先生から聞いて、水季との思い出がいろんなところにあるからと分かります。




水季とつながっていたいという思いが、海に転校を拒ませていたんです。




そんな海のよき相談相手になってくれているのは、夏とは別れましたが海の「友だち」になってくれた弥生と、夏には厳しくてもフォローをしてくれる津野(池松壮亮)でした。




夏の言うことをきかなくても、夏が海を嫌いにはならないって言ってあげる津野は素敵でしたね。

夏に送った子育てなめてんのかLINEはすごかったですけど…。




夏の部屋に残した物を取りに来た弥生は、逡巡している夏に水季からの手紙にも書いてあった選択についてを伝えます。



誰も傷つけない選択はないし、だからって自分が犠牲になればいいってことでもない…




この言葉に後押しされ、改めて夏は今の仕事のまま東京で海と暮らすことを翔平と朱音に告げ、海にも転校しないで今のままいるか、東京で一緒に暮らすかの選択をさせます。




「毎日会えるんでしょ?じゃあ、いいよ」

涙を流しながら応じる海ちゃんに泣かされました。



「海も夏くんと一緒にいたい。いなくならないでね。ママがいたとこ連れてってね」




いなくならないで…ってまた出ました。

これなんですね、海にとっては。





弥生が自分の言葉で海に別れたことや友だちになることを説明したシーンも良かったし、夏の母親ゆき子(西田尚美)が別れた報告に来た弥生に「楽しく生きなさい…ちゃんと幸せになんなさい」と励ますシーンにもグッと来ました。




いろんな優しさに包まれたシーンが多い回でしたね。




ラストは夏が海に月岡という名字を書いてあげました。

あの時、水季に教えてもらった水のことを海は夏に伝えます。




水季の季は季節だから、「夏」はちょっとだけお揃いと笑うシーンに癒されました。

海という名前に込められた思いが改めて視覚化されましたね。




冒頭とラストのつながりの巧みさに、毎回うならされます。





10話の評価は…8