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連ドラについてじっくり語るブログ

連続ドラマでこれは面白いという作品のみをマメにチェック!

その内容紹介、批評、さらにヒット分析など、あらゆる情報を連ドラ好きの方々のために提供するブログです。

かなり日にちが経ってしまいましたが11話(9/12放送)と最終回(9/19放送)まとめての記事です。





航平(中沢元紀)と太一(小林虎之介)の純愛はハッピーエンドで終わりました。

見終わってドラマの中の2人にはそれぞれ今後も頑張ってほしいと思ったし、演じる2人にも、この先役者として頑張ってほしいなと思える最終回でした。




2人にとってこの時期にこの秀作で主演できたのは良いことだったはずです。期待したいし、読者の皆さんも注目していただければと思います。




テレビ東京  水曜24時30分

「ひだまりが聴こえる」第11話、最終回


主演…中沢元紀、小林虎之介

脚本…川﨑いづみ

演出…八重樫風雅




まず11話は2人の別れが描かれました。

ヨコ(宇佐卓真)とヤス(夏生大湖)には大学をやめると伝えた太一(小林虎之介)でしたが、航平(中沢元紀)にはまだ伝えていません。



話した方がよいと言われ、今夜話そうと航平に伝えます。




11話で印象的だったのは、旧友に道で会ってイヤな思いをしているマヤ(白石優愛)を通りかかった太一が救うシーンでした。




航平と同じく後天的な難聴のマヤがどんなイヤな思いをしてきたか、航平と出会い同じ思いをしてきた人だと信頼したか、その航平が太一のことをいかに褒めていたかが、回想で描かれました。




その上で拒否反応を示すマヤを見かけるなり割って入った太一は、航平が褒めた通りの男で、




そのあと、本音を話して嘆くマヤに、「おまえは十分努力してきただろ!」と熱く擁護してくれるのでした。




同じ境遇でもないのに、私の気持ちがわかってたまるかと泣きながらその場を去るマヤ。太一らしさが改めて出たシーンでしたね。




そして、夜に太一は航平に大学をやめると伝えます。これまでノートテイクしてありがとう!と伝える航平。

太一の将来を思えばこそでした。




太一は大学をやめて何をしようかは伝えないんですね。航平のためなのに…




もう航平に自分は不要なんだと思ってしまう太一。このすれ違いが相変わらずもどかしく切ない2人です。




別れ際、航平にハグされドキドキしてしまう太一。

大学を去る日に手話で「た・い・ち・好き」と遠くから伝えても、好きがわからなかった太一。




そして、最終回。

お互いに会いたくても我慢して会わないでいる2人。




仕事にもだいぶ慣れてきた太一は犀(池田良)になぜ手話サービスの会社を作ったかを尋ねます。




犀にはろう者の恋人がいたけどうまくいかず別れてしまい、その恋人のようなろう者がもっと住みやすい社会を作りたいと思ったからだと答えます。




そして、太一にもそういう人がいるからじゃないかと問い返します。




実はマヤは犀の姪でした。

そのマヤが会社を訪ねてきて、太一が航平のような難聴者も理解され生きやすい社会を作りたいからこの会社にいることを聞き出します。




マヤは太一の航平への友情を超えた愛情を感じました。太一はまだその自覚が無いようなので「バカ、バカ、バカ」と茶化して黙っていました。




11話の時の救われたシーンのお礼もしましたが、太一は忘れていました。




以前、約束しながら行けなかった夏祭りで、航平と太一は再会します。




たこ焼きを食べながら何気ない会話をして、別れる2人。




しかし、航平は太一を探して追いかけてきて、太一にもう自分は孤独じゃないけど太一と一緒にいたい!と熱い思いを伝えます。




ダメもとで告白している航平でしたが、ようやく自分も同じくらい航平を好きだと自覚した太一はオレも好きだと航平に言えるのでした。




やっとでしたね。良かった、良かった。

出会ったあの場所で弁当を食べるシーンで終わりました。

爽やかな終わり方でしたね。



航平も太一もハマり役でした。

この2人が今後はどんな役を演じていくのか楽しみです。




11話、最終回ともに評価は…8






まさかラストにヨウコ(小池栄子)が国境なき医師団にいるのはまだしも、ヨウコも他の外国人医師もペヤングを食べているのはクドカンらしい洒落たオチでしたね。




フジテレビ  水曜22時

「新宿野戦病院」最終回


主演…小池栄子、仲野太賀

脚本…宮藤官九郎

演出…河毛俊作




死にかけた啓三(生瀬勝久)も元気になり、非常事態宣言が解除されて、歌舞伎町にも活気が戻り、聖まごころ病院の隣のビルではクラブが大にぎわい。





超満員で大騒ぎしたからか、崩落事故を起こしてしまいます。




すぐ隣だったこともあり、負傷者をどんどん受け入れトリアージをするヨウコと享(仲野太賀)。




その果敢かつ鮮やかな対応が評判になり、啓介院長(柄本明)とヨウコは情報番組にリモート出演することに。




司会は宮根誠司でスタジオには以前ヨウコが診たことのある官房副長官(羽場裕一)が。




官房副長官がまた歌舞伎町で…みたいな発言をしたのにヨウコは食ってかかり、

ルミナウイルスの別名の「歌舞伎町ウイルス」がいかに誤った認識を生んだかを

猛然と抗議し、副長官を謝らせました。




コロナの時の教訓は活かされず、緩んだためにルミナの第ニ波が。




またヨウコたちは患者を受け入れますが、ついにヨウコも感染してしまいます。その感染をまたマスコミがとりあげ、ヨウコはその歯に衣着せぬキャラもあって注目される存在になります。




しかし、誰かが医師免許無しで診察していたのをタレこみ、その記事が出て、警察も動き、ヨウコと啓介は逮捕されてしまいます。




逮捕されていくヨウコに救ってもらった外国人たちが感謝するシーンはちょっと感動的でしたね。




タレこんだのはNPO法人を解散し行方不明になっていた舞(橋本愛)でした。




マスコミの寵児になったヨウコについモヤっとしてSNSでつぶやいてしまったようです。




我にかえって削除してももはや遅く拡散されてしまったのでした。




そんな舞を恨むでもなく、ヨウコは聖まごころ病院に足りない心のケアをカウンセラーとしてやってくれるように託します。



ヨウコのバイタリティーが最後まで魅力的なドラマでした。




リタイアするか迷ったドラマでしたが、クドカンだからと信じて見続けて良かったです。




コロナ禍の再検証を医療ドラマで真っ正面から行ったのはアッパレと誉めたいと思います。



群像劇としても キャラ一人一人が魅力的でコミカルとシリアスのどちらも演じられる芸達者を集めたキャスティングが光っていました。




最終回の評価は…8





















第11話と最終回では福(桜田ひより)が妊娠を担任の沖田(橋本淳)に告げたことから始まる学校での波紋が描かれました。




沖田はよく頑張ったと誉めてくれて、卒業できる方法を探ろうと言ってくれたのですが…




フジテレビ  火曜23時

「あの子の子ども」第11話、最終回


主演…桜田ひより、細田佳央太

脚本…蛭田直美

演出…山浦未陽(11)、アベラヒデノブ(終)




このドラマは感傷に流されることなく、現実的な厳しさもきちんと突きつけてくるのが優れているんですが、




沖田とは対照的に生活指導の山田(松角洋平)は、福は学校にはいさせられない頭ごなしに言ってきます。




自主退学か、休学か、定時制か通信制への転学の3つしか選択肢は無いってわけです。




人相がいかついし、高圧的な物言いなのでなんだコイツと最初は思いましたが、山田の言ってることも正論と言えば正論で、




このまま福が在学すると、他の生徒にも影響を及ぼすことになり、真似する生徒が出たり、妊娠を推奨した高校と噂されたら進路にも影響すると、その責任をわれわれ教師は取れるのかってわけです。




そんなことまで考えなきゃいけないのかと思いましたが、今の時代何が起きるかわかりませんからね。




望まれるタイミングでまた産んだらどうかと中絶を示唆しますが、それは養護教諭の足立にまたできるなんて簡単に言わないでと諌められます。

足立は不妊治療で苦しんだ過去があったんですね。




山田は産むなら卒業は諦めるように、そして他の生徒には知らせないようにと釘をさします。




しかし、福の母親晴美(石田ひかり)からのつわりを心配するLINEを誰かが見てしまい、




妊娠中という文字入りの福の写真が拡散されてしまいます。

クラスのみんなの態度もよそよそしくなってしまうのです。



一方、宝(細田佳央太)は退部届けを出していました。

なぜだ?と詰め寄る隼人(前田旺志郎)に子どもができたことを伝え、関東大会に出たら、その先も出たくなるから今のうちにやめると泣きながら話します。




顧問の先生には不祥事になったら大会に出られなくなるから誰にも言うなと、こちらも口止めされたようです。

ま~それが現実なんでしょうね。




宝と競いあい切磋琢磨するのが生きがいだった隼人はショックですよね。

2人の固い友情にグッときました。




11話で良かったのはなぜ宝を信じてくれるのかを晴美に聞くシーンでした。




何度も出てきた昔、捨ててこいと言われた子猫を宝が福と一緒に探してあげたエピソード。

捨ててこいと言ってしまったのを後悔した晴美は、福のあとをつけて一部始終を見ていたのだそうです。




それ以来、宝を信じてきたというのに、

ちょっと感動しました。




11話のラストでは晴美がつわりを心配したメールを誰かに読まれて、妊娠中と書かれた福の写真が拡散されてしまいました。




心ないコメントが書き連なり、クラスメイトたちもよそよそしくなってしまいます。




さて、どうなるかってところで最終回になりました。




最終回はよく30分におさめたなと思えるくらい濃密な内容でした。




福は登校しなくなり、担任の沖田が転学の書類を届けにきます。

GTOのような先生になりたかったのに、福に立ちはだかる壁を壊せなかったと詫びました。




沖田にしろ、自らの不妊治療の告白をして励ましてくれた足立にしろ、福は良い教師に恵まれましたね。




クリニックの野田先生(板谷由夏)も理解のある良い先生でしたしね。




中でも終業式で沖田が生徒たちに話した言葉は心に刺さるコメントでした。



悪意で人を傷つけると自分の価値を傷つけることになる、人にバレなくても自分にはバレているんだから自分に嫌悪感を抱くようになる




…って、SNSを悪用するすべての人に伝えたい言葉でもありましたね。





毎回誰かが主要人物たちにインタビューする映像がありましたが、沖田がこの実例についてをまとめて文科省に提出しようとしていることがわかりました。




もっと何かができるはずだと、机上の空論ではなくすためだったんですね。




伏線回収という意味では、このドラマのタイトルは福が最後にクラスメイトたちに告げる言葉からだとわかりました。




この選択が正解だと思えるようにがんばるので、「あの子の子ども」元気かなって思ってもらえたら嬉しいです。




福らしい前向きでたくましい言葉でしたね。




出ていく福を追いかけてきたクラスメイトたちが合唱祭で歌った曲をはなむけに歌うシーンには泣かされました。




矢沢(茅島みずき)のトラウマも飯田(河野純喜)によって癒されていくことでしょう。飯田はホントにイイヤツでしたね。




福と宝と赤ちゃんが幸せであれと素直に願える最終回でした。





11話、最終回ともに評価は…8