10月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:1676
ナイス数:46


プロジェクト・ヘイル・メアリー 上プロジェクト・ヘイル・メアリー 上感想
面白いという評判を聞いていたが、正直ここまで面白いとは思っていなかった!ナニコレ、滅法ドキワクするんですけど?! 子どもの頃に初めて『宇宙船ビーグル号の冒険』を読んだ時みたい♪ いや~、それにしてもこの作者は「全地球を挙げて不可能とも思えるミッションに挑む」のが好きなのだなあとしみじみ。それでそのために陰謀とか政治とかミッションにカンケーない事をスパッと後腐れなく切って捨てることのできるキャラを作り出したのが成功のヒミツだと思う。主人公は科学で頭が一杯だからそんな所まで気が回らないもんね。凄く納得。
読了日:10月22日 著者:アンディ・ウィアー


プロジェクト・ヘイル・メアリー 下プロジェクト・ヘイル・メアリー 下感想
それにしてもこの作品はネーミングのセンスが素晴らしい。タイトルである「ヘイル・メアリー」も「アストロファージ」も「タウメーバ」もどれも覚えやすくそして美しい。でも極めつけは「ロッキー」の配偶者の名前として「エイドリアン」を選んだ事だね♪ 最初からそのつもりで「ロッキー」と名付けるにふさわしい姿のエイリアンを想像したね、きっと。そしてそれに相対する主人公の名字が「グレース」。いろいろシャレがきいている。この二人が信頼関係を築き上げていく姿が実によい。彼らには下心とか二心とかがないので物事がスムーズに進むのだ
読了日:10月22日 著者:アンディ・ウィアー

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ヤマザキマリ対談集 ディアロゴス Dialogosヤマザキマリ対談集 ディアロゴス Dialogos感想
コロナ禍真っ最中、当初予定されていたオリンピック開始目前ということでこれまでの対談集とは随分趨きが変わっていて面白かった。ご自身のマンガ作品である『オリンピア・キュクロス』に関する話が多くなるのは仕方ないが、読んでない身には「ふ~ん」としか…。マリさんの対談集は次に誰の本を読めばいいか示唆してくれるのが嬉しい。本書にも留学中の話が出てくるが、10代のマリさんはさぞ心細かった事だろう。イタリアでは病気をしても親がすぐに駆けつけて来られるわけじゃなし。そしてそんな環境にすすんで送り出す御母堂も。強い女の系譜。
読了日:10月21日 著者:ヤマザキ マリ


小説 異世界居酒屋「げん」小説 異世界居酒屋「げん」感想
面白くないわけではない。文章は上手い(が、この手の文体の創始者であろう京極夏彦には及ばない)。読んでいてほのぼのしてくる。でもそれだけ。ほのぼの以上の感情の高まりが本書にはないのだ。居酒屋が異世界の客を呼び込んでるというのに、あっという間にそれに慣れて日常化するって、それ異常じゃない?! もっと調査とか研究とかあたふたとかすったもんだとかするもんじゃないの?! それは私がアメリカのSFに毒されているからそう思うだけ?!ドーパミン薄すぎない?! 劇的変化に対して寛容すぎない?! これが日本人のあるべき姿?!
読了日:10月30日 著者:蝉川 夏哉

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塀の中の元極道YouTuberが明かす ヤクザの裏知識塀の中の元極道YouTuberが明かす ヤクザの裏知識感想
子どもの頃に大人に質問しても要領を得る解答が得られなかった疑問に対する答えが幾つか本書の中で見つかった。例えば「愚連隊」とか「代貸し」とかヤクザにおける「舎弟」とか、仁義をきるのは何のためでテキ屋とヤクザは似て非なるものであるとか、欧米のマフィアとヤクザの違いが対称的である事とか。小指詰めにも右手と左手があって、意味あいが全然違うというのは初めて知った。往年のヤクザ映画を見る前に読んでおくべき書ではある。ところで本書の中では「ヤクザ」一本で「極道」という言葉は使われてなかったと思う。何故だろう。プライド?
読了日:10月30日 著者:懲役 太郎


レンズが撮らえた 幕末 日本の事件史レンズが撮らえた 幕末 日本の事件史感想
幕末の日本で撮影された写真が教科書に出てくるようなもの以外にこんなにあったとは驚きである。きっと一枚一枚が様々な土地のいろいろな所で展示されていたりしたのだろう。城や街並みといった風景や有名な肖像画に混じって手彩色で色づけされた「刺青姿の男性」が異彩を放つ。背中一面に太刀を構えた武者が睨みをきかせている。薄い青の中に深紅と桜色が浮かぶのが美しい。江戸時代、刺青は男意気を示すため、博徒、火消し、鳶職人、飛脚など肌を露出する職業に多く見られたそうだ。ヤクザの専売特許というわけではなく、割と一般的だったのね。
読了日:10月31日 著者: